pen-iconpen-icon男性の袴・着物の描き方を構造から解説!男女の違いもしっかりカバー

女性の和服姿は描けるけど、男性の和服姿っていまいちわからない...
そう思ったことがある方も多いのではないでしょうか?
この講座では、男性と女性の着物の違いをはじめ、男性の着物の描き方を解説していきます。の描き方も解説しているので、ぜひ見てみてくださいね!
それでは一緒に学んでいきましょう!


男性の着物の構造と描き方

着物の着付け

最初に、現代の定番の着物の着方について説明していきます。
今回は8等身の男性をモデルに説明していきます。まず、襦袢(じゅばん)を着ます。丈が長い物は長襦袢(ながじゅばん)、腰下まである物は半襦袢(はんじゅばん)といい、季節に応じて着分けます。

季節に応じた着物

これを腰ひもで軽く留めます。
襟元(えりもと)の部分は半襟(はんえり)といい、襦袢(じゅばん)にくっついています。

襟元の半襟

その上から長着(ながぎ)を着ます。
さらに、上からを巻きます。用語が多いですが、名前を覚えるというよりはどういったモチーフを書く必要があるのかを把握しましょう。

男性の長着と帯

男性の正装といえば、袴(はかま)ですよね。
主に行灯(あんどん)や馬乗りの2種類があり、行灯(あんどん)はスカートタイプ、馬乗りはズボンタイプになっています。

袴は行灯と馬乗りの2種類

男性の和服姿の場合、襦袢(じゅばん)長着(ながぎ)羽織(はおり)袴(はかま)の組み合わせが大きく分けて下の5パターンにわかれます。

男性の和服姿のパターン

実際に着ると下のイラストのようになります。
右からフルセットで着た場合は「羽織袴姿」。二番目が袴(はかま)姿。真ん中は羽織(はおり)姿。袴(はかま)を着用しない姿を「着流し」と言います。そして、襦袢を着用しない浴衣姿です。
右に行くほどフォーマル度が高くなります。

男性の和服姿5パターン

男性の着物は比率を理解して描く

長着(ながぎ)の丈(たけ)は女性とは違い、男性は実際に着る丈となります。
このことを「対丈(ついたけ)」と言います。

男性の着物を比率で描く

袖(そで)の丈は、長着(ながぎ)全体の約3分の1。実際にはそれよりも少し長めになります。

袖の丈は長着全体の約3分の1

袖口の丈は、袖全体の約半分が目安になります。
男性には身八つ口(みやつくち)はなく、代わりに人形と言われる縫われた切れ目部分があります。
おおよそ袖の丈の5分の1程度で描くと良いでしょう。

袖口の丈は袖全体の約半分が目安

それでは実際に着物姿、長着を描いていきましょう。
肩のライン、足の甲あたりに水平線を引き、それの半分のところにも線を引いています。
肩の部分は首の横あたりから脇のあたりまでの幅を、おおよそ3分割しています。

着物姿と長着を描く

この中央の線を底辺とした三角形を作ってみましょう。
頂点は喉(のど)のくぼみの少し下あたりを目安に、衿(えり)を描いていきます。

中央の線を底辺として三角形を作る

半分の位置を目安に斜めに線をひきます。これが衿(えり)の幅になります。
これで衿(えり)ができました。

着物に斜めに線をひく

そのまま真っ直ぐ下に線をおろすと襟下(えりした)という部分になります。

着物の襟下を描く

あとは、身体のラインに沿って全体を描いていきましょう。
袖(そで)は手首が出るくらいに留めましょう。

袖は手首が出る長さ

裾(すそ)の位置は、だいたい足の甲あたりです。

裾の位置は足の甲

帯の位置についてですが、ここでも比率を用いると、位置は身長のちょうど真ん中あたりと考えてよいと思います。
角帯(かくおび)は横から見ると「前下がり後ろ上がりに」といわれますが、どちらにしても上すぎないようにというのがポイントです。

着物の帯の位置

続いて皺(しわ)や着物の縫い目を描いていきます。
まずは脇(わき)です。袖付けの位置は、袖口から背中の真ん中の、ちょうど中央あたりでしたね。
衿(えり)にある縫い目も大体半分くらいのようです。

着物の縫い目やシワ

続いて羽織(はおり)です。膝を目安にすればよいでしょう。

男性の羽織を描く

羽織紐(はおりひも)の位置も時代によって違いますが、長着(ながぎ)の四分の一程度とも言われます。

羽織紐は長着の四分の一

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女性と男性の着物の違いと小物の描き方

女性の着物姿、男性の着物姿の違い

着方の大きな違いとしては衣紋(えもん)を抜くか抜かないかの違いです。

女性と男性の着物の違い

下のイラストで見てみましょう。
男性の衿(えり)が洋服のように首の後ろ側に沿っていることが分かるかと思います。

女性と男性の襟の比較

着物姿において大事な共通点があります。それは右前で着るということです。
まれに「男性は左前」という話を聞きますが、そういう違いはありません。

着物の襟は男女どちらも右が前

刀と着物の描き方について

着物で刀を身に着けた場合を解説していきます。
下のイラストは袴姿(はかますがた)で帯刀(たいとう)した場合の横側を描いたものです。
さらに色を単色にして分けてみました。もう少し形を単純化して、どのように重なっているかを見てみましょう。

着物での帯刀

一番下には長着です。
次に帯が巻かれていますが、この後も複数回できてきますが、まずは一巻目(ひとまきめ)です。さらに、二巻目(ふたまきめ)。この一巻目と二巻目の間に脇差を差し込む場合もあるようです。

男性の帯刀を図解

次に、刀が入る位置です。帯の三巻目で刀が固定されています。
続いて袴(はかま)です。刀は袴紐(はかまひも)の下側ではなく、上になるようにします。

着物で刀が入る位置の図解

次に袴の後ろ側ですが、前側(まえがわ)で結び、余った部分を緑色の紐に巻き付けるなどします。

男性の袴の後ろ側

流派によって重なり方や差し方、角度など細かく違ってくるようです。
場面によっても違うということを知っておけばよいと思います。

男性の帯刀姿

実際のイラストになるとこういったイメージです。

男性の抜刀姿イラスト

まとめ

男性の着物の描き方講座はいかがでしたか?
パルミーでは他にも宗像久嗣先生の「女性の浴衣の描き方講座」があります。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね!


女性の浴衣の描き方講座

この記事では、着物と浴衣は何が違うのかや、浴衣の基本的な構造と着方などについて解説していきます。

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着物の描き方講座

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着物の描き方講座-男性編-

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和服全般の種類や構造、和柄の作成など男性イラストや男女のイラストの作成に参考になりそうなノウハウが満載。
和風要素を取り入れたキャラクターを描いてみたい方、正しい着物の構造を知りたい方におすすめ。さらにこんなことも学べます。

  • 振袖・留袖・袴・浴衣などの違い
  • 帯結び・代表的な和柄について
  • 和柄の画像作成・活用の方法

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そう思ったことがある方も多いのではないでしょうか?
この講座では、男性と女性の着物の違いをはじめ、男性の着物の描き方を解説していきます。の描き方も解説しているので、ぜひ見てみてくださいね!
それでは一緒に学んでいきましょう!


男性の着物の構造と描き方

着物の着付け

最初に、現代の定番の着物の着方について説明していきます。
今回は8等身の男性をモデルに説明していきます。まず、襦袢(じゅばん)を着ます。丈が長い物は長襦袢(ながじゅばん)、腰下まである物は半襦袢(はんじゅばん)といい、季節に応じて着分けます。

季節に応じた着物

これを腰ひもで軽く留めます。
襟元(えりもと)の部分は半襟(はんえり)といい、襦袢(じゅばん)にくっついています。

襟元の半襟

その上から長着(ながぎ)を着ます。
さらに、上からを巻きます。用語が多いですが、名前を覚えるというよりはどういったモチーフを書く必要があるのかを把握しましょう。

男性の長着と帯

男性の正装といえば、袴(はかま)ですよね。
主に行灯(あんどん)や馬乗りの2種類があり、行灯(あんどん)はスカートタイプ、馬乗りはズボンタイプになっています。

袴は行灯と馬乗りの2種類

男性の和服姿の場合、襦袢(じゅばん)長着(ながぎ)羽織(はおり)袴(はかま)の組み合わせが大きく分けて下の5パターンにわかれます。

男性の和服姿のパターン

実際に着ると下のイラストのようになります。
右からフルセットで着た場合は「羽織袴姿」。二番目が袴(はかま)姿。真ん中は羽織(はおり)姿。袴(はかま)を着用しない姿を「着流し」と言います。そして、襦袢を着用しない浴衣姿です。
右に行くほどフォーマル度が高くなります。

男性の和服姿5パターン

男性の着物は比率を理解して描く

長着(ながぎ)の丈(たけ)は女性とは違い、男性は実際に着る丈となります。
このことを「対丈(ついたけ)」と言います。

男性の着物を比率で描く

袖(そで)の丈は、長着(ながぎ)全体の約3分の1。実際にはそれよりも少し長めになります。

袖の丈は長着全体の約3分の1

袖口の丈は、袖全体の約半分が目安になります。
男性には身八つ口(みやつくち)はなく、代わりに人形と言われる縫われた切れ目部分があります。
おおよそ袖の丈の5分の1程度で描くと良いでしょう。

袖口の丈は袖全体の約半分が目安

それでは実際に着物姿、長着を描いていきましょう。
肩のライン、足の甲あたりに水平線を引き、それの半分のところにも線を引いています。
肩の部分は首の横あたりから脇のあたりまでの幅を、おおよそ3分割しています。

着物姿と長着を描く

この中央の線を底辺とした三角形を作ってみましょう。
頂点は喉(のど)のくぼみの少し下あたりを目安に、衿(えり)を描いていきます。

中央の線を底辺として三角形を作る

半分の位置を目安に斜めに線をひきます。これが衿(えり)の幅になります。
これで衿(えり)ができました。

着物に斜めに線をひく

そのまま真っ直ぐ下に線をおろすと襟下(えりした)という部分になります。

着物の襟下を描く

あとは、身体のラインに沿って全体を描いていきましょう。
袖(そで)は手首が出るくらいに留めましょう。

袖は手首が出る長さ

裾(すそ)の位置は、だいたい足の甲あたりです。

裾の位置は足の甲

帯の位置についてですが、ここでも比率を用いると、位置は身長のちょうど真ん中あたりと考えてよいと思います。
角帯(かくおび)は横から見ると「前下がり後ろ上がりに」といわれますが、どちらにしても上すぎないようにというのがポイントです。

着物の帯の位置

続いて皺(しわ)や着物の縫い目を描いていきます。
まずは脇(わき)です。袖付けの位置は、袖口から背中の真ん中の、ちょうど中央あたりでしたね。
衿(えり)にある縫い目も大体半分くらいのようです。

着物の縫い目やシワ

続いて羽織(はおり)です。膝を目安にすればよいでしょう。

男性の羽織を描く

羽織紐(はおりひも)の位置も時代によって違いますが、長着(ながぎ)の四分の一程度とも言われます。

羽織紐は長着の四分の一

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女性と男性の着物の違いと小物の描き方

女性の着物姿、男性の着物姿の違い

着方の大きな違いとしては衣紋(えもん)を抜くか抜かないかの違いです。

女性と男性の着物の違い

下のイラストで見てみましょう。
男性の衿(えり)が洋服のように首の後ろ側に沿っていることが分かるかと思います。

女性と男性の襟の比較

着物姿において大事な共通点があります。それは右前で着るということです。
まれに「男性は左前」という話を聞きますが、そういう違いはありません。

着物の襟は男女どちらも右が前

刀と着物の描き方について

着物で刀を身に着けた場合を解説していきます。
下のイラストは袴姿(はかますがた)で帯刀(たいとう)した場合の横側を描いたものです。
さらに色を単色にして分けてみました。もう少し形を単純化して、どのように重なっているかを見てみましょう。

着物での帯刀

一番下には長着です。
次に帯が巻かれていますが、この後も複数回できてきますが、まずは一巻目(ひとまきめ)です。さらに、二巻目(ふたまきめ)。この一巻目と二巻目の間に脇差を差し込む場合もあるようです。

男性の帯刀を図解

次に、刀が入る位置です。帯の三巻目で刀が固定されています。
続いて袴(はかま)です。刀は袴紐(はかまひも)の下側ではなく、上になるようにします。

着物で刀が入る位置の図解

次に袴の後ろ側ですが、前側(まえがわ)で結び、余った部分を緑色の紐に巻き付けるなどします。

男性の袴の後ろ側

流派によって重なり方や差し方、角度など細かく違ってくるようです。
場面によっても違うということを知っておけばよいと思います。

男性の帯刀姿

実際のイラストになるとこういったイメージです。

男性の抜刀姿イラスト

まとめ

男性の着物の描き方講座はいかがでしたか?
パルミーでは他にも宗像久嗣先生の「女性の浴衣の描き方講座」があります。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね!


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宗像久嗣

本業の傍ら、萌えとは程遠いイラストを細々と描きつづけております。グラフィックデザインや3Dにも手を付けつつ写真が趣味。イラストは女性ファッションがテーマですが、レトロや近代建築などが大好物。リアルでも着物好きです。


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久瀬優祈

初めまして、久瀬優祈と申します。動画のナレーションを担当させていただきます。皆様のイラストいつも楽しく見せていただいておりますので、少しでもお力添えできるよう頑張ります!

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