かっこいいおじさんイラストの描き方。顔やポーズのコツも
ビシッと決まったスーツ姿、ゆったりと余裕のある表情、ワイルドなヒゲなど、ナイスミドルな年上男性として渋い魅力がある「おじさん」たち。
「美中年」「おっさん萌え」といった言い方もあるくらい、実は好きだという方も多いのではないでしょうか。
この講座では、魅力的でかっこいいオジサンを描くうえで押さえておきたや、おじさんのバリエーションを解説します。
おじさんの魅力と描き方のポイント
おじさんの顔のつくり
おじさんを描く上での1つ目のポイントは、「顔のつくり」です。
若者の顔は全体的になめらかなシルエットですが、おじさんの顔は筋肉の衰えで皮膚が下がり、顔のつくりが浮きだして目立つようになります。
そこで、若者の顔よりも、
・頬骨の線をはっきり描く
・骨格に沿って輪郭をごつごつさせる
・くぼんだ所に影を落とす
以上を意識して描くと、年齢を重ねた大人の男性の顔らしくなります。
顔だけではなく、首、手、腕などにも骨や筋、血管が浮き出てきますので、これらも描くようにすると、より年齢を重ねた雰囲気になります。
おじさんらしい顔のシワ、たるみ
2つ目のポイントは、「顔のシワ、たるみ」です。
顔は老化により全体が垂れ下がり、シワができ、たるんできます。
顔のシワは、赤線で示したような、
・目元
・口元
・額
・首
など、顔のよく動く部分にできやすい傾向があります。
特に頬の上部やほうれい線などのしわは目立つので、ここに線を描きこむと一気に年齢が上がって見えるようになります。
シワは自分の絵柄に合わせて描きこむ量のバランスを取るようにしましょう。
一番右のようにあっさりしたデフォルメの強い絵柄の場合、細かいシワは思い切って省略したほうが絵柄と調和して自然に見えます。
また、シワ以外にも、
・目尻や眉が下がりたれ目になる
・瞼が落ちて目が小さく見える
・鼻の下が少し伸びる
など、顔全体の皮膚が下がることによる変化を意識して描くと、歳を重ねた雰囲気を出すことができます。
シワや顔のたるみは、おじさんの大きな魅力の一つですので、ぜひ積極的に描いてみてください。
おじさんの髪
3つめのポイントは「毛髪」です。
一般的に、歳をとると髪の量は減っていきます。
若者は髪が多くボリュームのあるシルエットで毛も太く長く見えます。
対しておじさんは、毛量が減ることで額が広くなり、髪もぺったりとしたシルエットになります。
例えばこのように、顔を老けさせても若者と同じような髪型で描いてしまうと、若いのか老けているのか分からず、ちぐはぐに見えがちです。
おじさんの髪を描くときは、
・髪を流す
・固める
・短めにする
など、なるべく頭の形に沿うようなシルエットにすると自然に見えます。
右下のように、額を見せたり白髪を混ぜたりするだけでも違和感が減ります。
おじさんのヒゲ
最後に、「ヒゲ」についてです。
ヒゲは大人の男性らしさを出すのに非常に効果的なパーツです。
また、ヒゲは形や位置によって与える印象が変わるため、キャラクターの個性ともなります。
ワイルドなあごヒゲ、きちんとした口ヒゲ、少しだらしない無精ヒゲなど、多くのタイプがありますので、キャラクターの性格や設定などに合わせてデザインしてみましょう。
おじさんキャラクターのバリエーション
年齢別のおじさんの描き方
一口にオジサンと言っても、タイプや年齢によっていろいろなバリエーションがあります。
まず、年齢による違いです。
左は30代前半くらいの若いおじさんのイメージです。これくらいの年齢だと若者とあまり変わりませんが、うっすらとシワを描いたり、骨格を浮かせたりして大人っぽさを出してみましょう。
右は50代後半くらいの、やや高齢なおじさんのイメージです。後退した髪や、浮き出した骨、シワなど、加齢による変化をきっちり描きます。ただし、あまり老け過ぎて老人に見えることがないように注意しましょう。
西洋系のおじさん/東洋系のおじさん
次に、顔のつくりによる違いです。
左は西洋系のおじさんです。彫りが深く、骨格が目立つので、そのぶん顔の凹凸やシワなどはくっきりと浮かびます。また、顔に落ちる影を濃く描くと、渋さが出ると思います。
一方、右は東洋系のおじさんです。西洋の人と比べて平面的な顔になりますので、顔はあまり描きこまないようにします。
おじさんの性格による違い
次はおじさんキャラの性格イメージによる違いです。
左のおじさんは、目や眉毛など顔のパーツを全体的に下げ気味に描くことで、ゆったりと優し気な顔つきになっています。また、パーツをあっさりと描き、素朴で親しみやすそうな印象にしました。
右のおじさんはワイルドさを意識して、輪郭や首をゴツくさせています。ヒゲ、眉毛、髪の毛などの体毛は目立つよう量を多めに描くと、野性的な感じになります。
こちらの左のおじさんは、きっちり整えられた髪や広い額、こけた頬を描くことで、神経質そうな感じを狙っています。また、体毛を薄くし、よりクールでストイックな印象にしました。
右のおじさんは、セクシーで、遊び慣れていそうなおじさんのイメージです。ダンディーで大人っぽい色気を出すために、目元を少したるませて気だるげな目つきにしたり、ヒゲを描いたりしています。
このように、おじさんらしい要素を組み合わせたり、タイプや性格のイメージによって描き方を加減したりすることで、おじさんキャラクターのデザインにバリエーションをつけることができます。
かっこいいおじさんの服装とアイテム
おじさん+スーツ
おじさんに似合う服装には様々なものがありますが、ここでは代表例としてスーツを取り上げてみます。
左は、太目でゆったりとしたシルエットのスーツを着たおじさんです。こういった形のスーツは全体的にどっしりと落ち着きのある印象になりますので、恰幅のいいおじさんや、中年や年配のおじさんによく似合います。
対して右のおじさんは、すらっとしたシルエットのスーツです。見た目は少し若々しくはなりますが、スマートで格好いい印象になります。
スーツの形状以外でも、例えば、腕まくりをする、ネクタイを緩めるなど、細かい部分を着崩させることでスーツを着慣れたおじさんらしくなります。
また、枯れてくたびれた感じを強調したい時は、思い切り着崩したり、
逆に乱れなくきっちりと着込ませたりしても、隙のない印象が出て格好いいと思います。
着こなしに関しては、描いているキャラクターの性格などでも変わると思いますので、それに合わせて描き方を工夫してみてください。
おじさんに似合うアイテム
おじさんを魅力的に見せるアイテムも考えてみましょう。
まず思いつくのが、酒、たばこと言った嗜好品です。ここでは、仲間と一緒に楽しむ様子、もしくは考え事をしながら一人でゆっくりと味わっている様子を描いてみました。
お酒、たばこのような大人が楽しむものは、年齢を重ねたおじさんの格好良さや渋さを演出するのに非常に効果的なアイテムです。場面を想像しながら描いてみましょう。
また、普段身につけるような、眼鏡やアクセサリーにもおじさんらしさを取り入れられます。
例えば眼鏡は、歳をとると老眼になってくるということを想像し、レンズを少し分厚くデザインしてみたり、近くのものが見づらそうなポーズを取らせてみたりします。
帽子や時計、アクセサリーなどは、大きく無骨な形のものや古めのデザインのほうが、おじさんには似合います。
ポーズやファッション、アイテムといったものは非常に多岐にわたりますので、ここでの作例の他にも、ぜひ実際のおじさんの姿なども参考に、かっこよさを追求してみてください!
イラレポ
投稿完了
ビシッと決まったスーツ姿、ゆったりと余裕のある表情、ワイルドなヒゲなど、ナイスミドルな年上男性として渋い魅力がある「おじさん」たち。
「美中年」「おっさん萌え」といった言い方もあるくらい、実は好きだという方も多いのではないでしょうか。
この講座では、魅力的でかっこいいオジサンを描くうえで押さえておきたや、おじさんのバリエーションを解説します。
おじさんの魅力と描き方のポイント
おじさんの顔のつくり
おじさんを描く上での1つ目のポイントは、「顔のつくり」です。
若者の顔は全体的になめらかなシルエットですが、おじさんの顔は筋肉の衰えで皮膚が下がり、顔のつくりが浮きだして目立つようになります。
そこで、若者の顔よりも、
・頬骨の線をはっきり描く
・骨格に沿って輪郭をごつごつさせる
・くぼんだ所に影を落とす
以上を意識して描くと、年齢を重ねた大人の男性の顔らしくなります。
顔だけではなく、首、手、腕などにも骨や筋、血管が浮き出てきますので、これらも描くようにすると、より年齢を重ねた雰囲気になります。
おじさんらしい顔のシワ、たるみ
2つ目のポイントは、「顔のシワ、たるみ」です。
顔は老化により全体が垂れ下がり、シワができ、たるんできます。
顔のシワは、赤線で示したような、
・目元
・口元
・額
・首
など、顔のよく動く部分にできやすい傾向があります。
特に頬の上部やほうれい線などのしわは目立つので、ここに線を描きこむと一気に年齢が上がって見えるようになります。
シワは自分の絵柄に合わせて描きこむ量のバランスを取るようにしましょう。
一番右のようにあっさりしたデフォルメの強い絵柄の場合、細かいシワは思い切って省略したほうが絵柄と調和して自然に見えます。
また、シワ以外にも、
・目尻や眉が下がりたれ目になる
・瞼が落ちて目が小さく見える
・鼻の下が少し伸びる
など、顔全体の皮膚が下がることによる変化を意識して描くと、歳を重ねた雰囲気を出すことができます。
シワや顔のたるみは、おじさんの大きな魅力の一つですので、ぜひ積極的に描いてみてください。
おじさんの髪
3つめのポイントは「毛髪」です。
一般的に、歳をとると髪の量は減っていきます。
若者は髪が多くボリュームのあるシルエットで毛も太く長く見えます。
対しておじさんは、毛量が減ることで額が広くなり、髪もぺったりとしたシルエットになります。
例えばこのように、顔を老けさせても若者と同じような髪型で描いてしまうと、若いのか老けているのか分からず、ちぐはぐに見えがちです。
おじさんの髪を描くときは、
・髪を流す
・固める
・短めにする
など、なるべく頭の形に沿うようなシルエットにすると自然に見えます。
右下のように、額を見せたり白髪を混ぜたりするだけでも違和感が減ります。
おじさんのヒゲ
最後に、「ヒゲ」についてです。
ヒゲは大人の男性らしさを出すのに非常に効果的なパーツです。
また、ヒゲは形や位置によって与える印象が変わるため、キャラクターの個性ともなります。
ワイルドなあごヒゲ、きちんとした口ヒゲ、少しだらしない無精ヒゲなど、多くのタイプがありますので、キャラクターの性格や設定などに合わせてデザインしてみましょう。
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年齢別のおじさんの描き方
一口にオジサンと言っても、タイプや年齢によっていろいろなバリエーションがあります。
まず、年齢による違いです。
左は30代前半くらいの若いおじさんのイメージです。これくらいの年齢だと若者とあまり変わりませんが、うっすらとシワを描いたり、骨格を浮かせたりして大人っぽさを出してみましょう。
右は50代後半くらいの、やや高齢なおじさんのイメージです。後退した髪や、浮き出した骨、シワなど、加齢による変化をきっちり描きます。ただし、あまり老け過ぎて老人に見えることがないように注意しましょう。
西洋系のおじさん/東洋系のおじさん
次に、顔のつくりによる違いです。
左は西洋系のおじさんです。彫りが深く、骨格が目立つので、そのぶん顔の凹凸やシワなどはくっきりと浮かびます。また、顔に落ちる影を濃く描くと、渋さが出ると思います。
一方、右は東洋系のおじさんです。西洋の人と比べて平面的な顔になりますので、顔はあまり描きこまないようにします。
おじさんの性格による違い
次はおじさんキャラの性格イメージによる違いです。
左のおじさんは、目や眉毛など顔のパーツを全体的に下げ気味に描くことで、ゆったりと優し気な顔つきになっています。また、パーツをあっさりと描き、素朴で親しみやすそうな印象にしました。
右のおじさんはワイルドさを意識して、輪郭や首をゴツくさせています。ヒゲ、眉毛、髪の毛などの体毛は目立つよう量を多めに描くと、野性的な感じになります。
こちらの左のおじさんは、きっちり整えられた髪や広い額、こけた頬を描くことで、神経質そうな感じを狙っています。また、体毛を薄くし、よりクールでストイックな印象にしました。
右のおじさんは、セクシーで、遊び慣れていそうなおじさんのイメージです。ダンディーで大人っぽい色気を出すために、目元を少したるませて気だるげな目つきにしたり、ヒゲを描いたりしています。
このように、おじさんらしい要素を組み合わせたり、タイプや性格のイメージによって描き方を加減したりすることで、おじさんキャラクターのデザインにバリエーションをつけることができます。
かっこいいおじさんの服装とアイテム
おじさん+スーツ
おじさんに似合う服装には様々なものがありますが、ここでは代表例としてスーツを取り上げてみます。
左は、太目でゆったりとしたシルエットのスーツを着たおじさんです。こういった形のスーツは全体的にどっしりと落ち着きのある印象になりますので、恰幅のいいおじさんや、中年や年配のおじさんによく似合います。
対して右のおじさんは、すらっとしたシルエットのスーツです。見た目は少し若々しくはなりますが、スマートで格好いい印象になります。
スーツの形状以外でも、例えば、腕まくりをする、ネクタイを緩めるなど、細かい部分を着崩させることでスーツを着慣れたおじさんらしくなります。
また、枯れてくたびれた感じを強調したい時は、思い切り着崩したり、
逆に乱れなくきっちりと着込ませたりしても、隙のない印象が出て格好いいと思います。
着こなしに関しては、描いているキャラクターの性格などでも変わると思いますので、それに合わせて描き方を工夫してみてください。
おじさんに似合うアイテム
おじさんを魅力的に見せるアイテムも考えてみましょう。
まず思いつくのが、酒、たばこと言った嗜好品です。ここでは、仲間と一緒に楽しむ様子、もしくは考え事をしながら一人でゆっくりと味わっている様子を描いてみました。
お酒、たばこのような大人が楽しむものは、年齢を重ねたおじさんの格好良さや渋さを演出するのに非常に効果的なアイテムです。場面を想像しながら描いてみましょう。
また、普段身につけるような、眼鏡やアクセサリーにもおじさんらしさを取り入れられます。
例えば眼鏡は、歳をとると老眼になってくるということを想像し、レンズを少し分厚くデザインしてみたり、近くのものが見づらそうなポーズを取らせてみたりします。
帽子や時計、アクセサリーなどは、大きく無骨な形のものや古めのデザインのほうが、おじさんには似合います。
ポーズやファッション、アイテムといったものは非常に多岐にわたりますので、ここでの作例の他にも、ぜひ実際のおじさんの姿なども参考に、かっこよさを追求してみてください!
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