絵を描く仕事がしたい人へ。知っておきたい予備知識
絵を描くことが好きで、いつかイラスト関連の仕事をしたい……と考えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、制作受託サービス「GIKUTAS」でディレクターを務める笹淵久子さんの講座「絵の仕事が分かる!絵仕事デビュー予備知識講座」より、一部抜粋してイラスト関連の仕事についてご紹介します。
お仕事をはじめるにあたり、知っておきたい仕事の流れや獲得方法、聞きづらいお金の話など、仕事を受ける際に注意すべき点を分かりやすく説明します。実際にクリエイターに仕事を発注する側からの意見を知っておくと、受けたときに感じよく、次の仕事にもつながりやすくなります。
イラストレーターを目指している方はもちろん、イラストレーターとして仕事をはじめてみたけれど、身近に聞ける人がいない、不安なことがある人にもおすすめの講座です!
絵仕事にはどのようなものがある?
GIKUTASでは、一般的に「イラストレーターの仕事」と思われる仕事がすべてご紹介しています。
ライトノベルの表紙や挿絵、カードイラスト、ソーシャルゲームのカードや、彩色のみ、衣装デザインのみ、3D用の三面図、レタッチ、18禁、広告系など、目に入る2Dイラストはすべてイラストレーターのお仕事です。ラフから彩色の完成まで一括でお仕事を依頼する場合のほか、ラフ、線画、彩色と工程ごとに分けたものや、キャラクターのみ、背景のみといったものもあります。
絵のお仕事の需要
絵の仕事の種類は増えてきています。ゲームがリッチ化されればされるほど、2Dの幅も広がっています。現状では、版権のものが非常に増えてきており、絵柄を合わせるスキルの需要が高まってきています。
依頼メールから仕事の流れを解説
絵を描く仕事は、どのような流れで行なわれているのでしょうか。
一例として、「Palmieのサイト上に掲載するイラストの依頼」の想定で、GIKUTASさんが普段送っている依頼メールをご紹介します。
仕事を請ける・請けないの判断をするときに注意すべきポイントを、メールに沿って確認していきましょう。
1.仕事の内容
まずは仕事の内容になります。広告系、動画系、ソーシャルゲーム系など、お仕事のジャンルが記載されています。どのようなイラストを求められているのかしっかりと確認しましょう。
今回は既存のキャラクター「パルミーちゃん」のイラストを描くという依頼をしていますが、新規のキャラクターをデザインから担当するという依頼もあります。ご自身のやりたい仕事なのかどうか、スキルに見合っているかどうか、じっくりと検討をしましょう。
2.原稿料について
仕事の内容とともに原稿料が記載されています。額面だけ提示してある場合は、消費税と源泉徴収が引かれているか確認をしましょう。確認しておかないと、実際に振り込まれた金額が想定と違ってくることがあります。
振込手数料は、一般的に振り込む側が負担するのが一般的です。まれに支払われる側が負担することがあるので、手数料についても確認しましょう。
3.実績公開について
実績公開可能かについても確認しておきたいポイントです。
公開可能であれば仕事の実績としてポートフォリオに入れることができます。ただし、実績公開可能な案件だとしても、ご自身のタイミングで公開していいわけではありません。例えば、ソーシャルゲームのガチャで実装されるキャラクターを描く場合、イベントの開始時期までは公開不可の場合も多くあります。情報解禁日時を確認しましょう。
ラフ・線画・カラーなど、工程を分けて作業する作品や、版元や制作委員会が関わる版権作品のように1枚のイラストに多くの権利が関わっているものは、実績公開不可の場合が多いです。
ホームページなどの営業用のポートフォリオへの公開は可能ですが、SNSは不可、といったような媒体ごとの規約もあります。併せて確認をしましょう。
4.本発注かどうか
依頼の中でも、「トライアル」という場合があります。トライアルとは、まずラフを提出し、クオリティを確認してから本発注をするか検討する、ということです。
本発注ではありませんが、先にスケジュールなど仕事を引き受けられそうな状況か確認したい、というケースもあります。
どちらのケースも依頼が確定しているわけではないので注意が必要です。
トライアルの段階から原稿料が発生するのが一般的ですが、無償の場合もあるため、メールに記載がない場合は確認しましょう。
絵仕事の獲得方法
イラストのお仕事を獲得する方法は、主に4つのパターンがあります。
内製
正社員・契約社員・派遣社員・業務委託として就職し、企業の一員としてイラストの仕事をします。
直発注
企業から直接個人へ依頼がくるパターンです。メールアドレス、Twitter、pixivなどのSNSに連絡があります。
クラウドソーシング
クラウドソーシングのサイトに登録をして、クライアントから直に発注をもらう方法です。
代理店
GIKUTASのような代理店から、登録をしているクリエイターに発注があります。
仕事を獲得しやすくするには
イラストのお仕事を獲得するためには、まずは自分からアクションを起こすことが大切です。
さまざまなクラウドソーシング、代理店に作家登録をしましょう。自分がどんな仕事をしていきたいのかを考えてアピールポイントをまとめます。
企業の担当者はSNSを見て依頼をする場合が多いです。SNSは仕事を獲得するために運用していくという意識を持ち、頻繁に更新します。連絡先が分かりやすいようにホームペ―ジやプロフィール欄に連絡先を明記しておきましょう。
交流会などのイベントに参加する場合は、その場で売り込み営業をすることも一つの方法です。
ポートフォリオの作り方
営業用のポートフォリオは、どのように作成すればいいのでしょうか。
ポートフォリオは紙でなくても構いません。ご自身のホームページへの掲載や、pixivでも可能です。
どんな仕事を引き受けて、どのようなイラストレーターとして見られたいのかを意識しながらまとめます。
例えば、美少女系、ファンタジー系、18禁など、得意なジャンルや仕事をしたいジャンルをまとめて自分の能力をアピールしましょう。二次創作でも構いませんが、キャラクターデザインからお仕事をお願いしたい場合、どれくらいデザイン力があるのか見えにくいので、オリジナルがあるとより参考になります。
内容は、ラフ、線画、カラーの工程別のものがあると参考になります。背景込みの一枚絵や立ち絵など、画力やスキルを示せるバリエーションをつけて掲載しましょう。
枚数は5枚以上を目安にし、多いとより参考になります。
情報はこまめに更新し、アピールしていきましょう!
どんな人に発注しますか?
発注をする基準としては、まずは基本的な画力です。デッサン力、構図や構成力、着色について見ています。また、表情もポイントです。顔が魅力的に描けると目を引きます。
しかし、一言で画力と言っても数値化できるものではありません。
イラスト仕事の獲得に正攻法はありませんので、たくさんチャレンジすることが一番の近道になります!
お金・報酬について
気になるけれども聞きづらい、お金のこと。
金額は仕事の内容やゲーム系や広告系などの業界によって相場が違うので、ご自身の中で原稿料の基準を設けておくと良いでしょう。例えば、立ち絵は2万円以下は受けない、1万円台でも経験のために受けるなど、ご自身のスキルと経験の基準に沿って調整していきましょう。
クラウドソーシングであれば、他のクリエイターの価格が参考になります。
報酬について気になるところがあればクライアントに相談し、事前にすり合わせることが大切です。
仕事を請けたあとに、作業の途中で仕様が変わるなど、工程が想定より大幅に増えてしまう場合もあります。もやもやした気持ちを抱えて進めると後のトラブルに繋がる可能性も。気になることは素直に相談をしましょう。
絵仕事特有のタブー
イラストのお仕事をする場合、SNSの使い方には注意が必要です。守秘義務違反となる会社名や仕事の内容などは書かないようにしましょう。企業の担当者はSNSも参考にイラストレーターを探しているので、トラブルを起こしそうだと感じると仕事を依頼しにくくなってしまいます。発注元など、仕事を一緒にする人が嫌な気分にならないように心掛けることが大切です。
仕事をするにあたり、仕様の取り違えは大きなミスにつながるので注意が必要です。色の専門用語なども勉強しておきましょう。共通認識を持ったうえで着手すると仕事がスムーズになり、次の発注に繋がりやすくなります。
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絵を描くことが好きで、いつかイラスト関連の仕事をしたい……と考えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、制作受託サービス「GIKUTAS」でディレクターを務める笹淵久子さんの講座「絵の仕事が分かる!絵仕事デビュー予備知識講座」より、一部抜粋してイラスト関連の仕事についてご紹介します。
お仕事をはじめるにあたり、知っておきたい仕事の流れや獲得方法、聞きづらいお金の話など、仕事を受ける際に注意すべき点を分かりやすく説明します。実際にクリエイターに仕事を発注する側からの意見を知っておくと、受けたときに感じよく、次の仕事にもつながりやすくなります。
イラストレーターを目指している方はもちろん、イラストレーターとして仕事をはじめてみたけれど、身近に聞ける人がいない、不安なことがある人にもおすすめの講座です!
絵仕事にはどのようなものがある?
GIKUTASでは、一般的に「イラストレーターの仕事」と思われる仕事がすべてご紹介しています。
ライトノベルの表紙や挿絵、カードイラスト、ソーシャルゲームのカードや、彩色のみ、衣装デザインのみ、3D用の三面図、レタッチ、18禁、広告系など、目に入る2Dイラストはすべてイラストレーターのお仕事です。ラフから彩色の完成まで一括でお仕事を依頼する場合のほか、ラフ、線画、彩色と工程ごとに分けたものや、キャラクターのみ、背景のみといったものもあります。
絵のお仕事の需要
絵の仕事の種類は増えてきています。ゲームがリッチ化されればされるほど、2Dの幅も広がっています。現状では、版権のものが非常に増えてきており、絵柄を合わせるスキルの需要が高まってきています。
依頼メールから仕事の流れを解説
絵を描く仕事は、どのような流れで行なわれているのでしょうか。
一例として、「Palmieのサイト上に掲載するイラストの依頼」の想定で、GIKUTASさんが普段送っている依頼メールをご紹介します。
仕事を請ける・請けないの判断をするときに注意すべきポイントを、メールに沿って確認していきましょう。
1.仕事の内容
まずは仕事の内容になります。広告系、動画系、ソーシャルゲーム系など、お仕事のジャンルが記載されています。どのようなイラストを求められているのかしっかりと確認しましょう。
今回は既存のキャラクター「パルミーちゃん」のイラストを描くという依頼をしていますが、新規のキャラクターをデザインから担当するという依頼もあります。ご自身のやりたい仕事なのかどうか、スキルに見合っているかどうか、じっくりと検討をしましょう。
2.原稿料について
仕事の内容とともに原稿料が記載されています。額面だけ提示してある場合は、消費税と源泉徴収が引かれているか確認をしましょう。確認しておかないと、実際に振り込まれた金額が想定と違ってくることがあります。
振込手数料は、一般的に振り込む側が負担するのが一般的です。まれに支払われる側が負担することがあるので、手数料についても確認しましょう。
3.実績公開について
実績公開可能かについても確認しておきたいポイントです。
公開可能であれば仕事の実績としてポートフォリオに入れることができます。ただし、実績公開可能な案件だとしても、ご自身のタイミングで公開していいわけではありません。例えば、ソーシャルゲームのガチャで実装されるキャラクターを描く場合、イベントの開始時期までは公開不可の場合も多くあります。情報解禁日時を確認しましょう。
ラフ・線画・カラーなど、工程を分けて作業する作品や、版元や制作委員会が関わる版権作品のように1枚のイラストに多くの権利が関わっているものは、実績公開不可の場合が多いです。
ホームページなどの営業用のポートフォリオへの公開は可能ですが、SNSは不可、といったような媒体ごとの規約もあります。併せて確認をしましょう。
4.本発注かどうか
依頼の中でも、「トライアル」という場合があります。トライアルとは、まずラフを提出し、クオリティを確認してから本発注をするか検討する、ということです。
本発注ではありませんが、先にスケジュールなど仕事を引き受けられそうな状況か確認したい、というケースもあります。
どちらのケースも依頼が確定しているわけではないので注意が必要です。
トライアルの段階から原稿料が発生するのが一般的ですが、無償の場合もあるため、メールに記載がない場合は確認しましょう。
絵仕事の獲得方法
イラストのお仕事を獲得する方法は、主に4つのパターンがあります。
内製
正社員・契約社員・派遣社員・業務委託として就職し、企業の一員としてイラストの仕事をします。
直発注
企業から直接個人へ依頼がくるパターンです。メールアドレス、Twitter、pixivなどのSNSに連絡があります。
クラウドソーシング
クラウドソーシングのサイトに登録をして、クライアントから直に発注をもらう方法です。
代理店
GIKUTASのような代理店から、登録をしているクリエイターに発注があります。
仕事を獲得しやすくするには
イラストのお仕事を獲得するためには、まずは自分からアクションを起こすことが大切です。
さまざまなクラウドソーシング、代理店に作家登録をしましょう。自分がどんな仕事をしていきたいのかを考えてアピールポイントをまとめます。
企業の担当者はSNSを見て依頼をする場合が多いです。SNSは仕事を獲得するために運用していくという意識を持ち、頻繁に更新します。連絡先が分かりやすいようにホームペ―ジやプロフィール欄に連絡先を明記しておきましょう。
交流会などのイベントに参加する場合は、その場で売り込み営業をすることも一つの方法です。
ポートフォリオの作り方
営業用のポートフォリオは、どのように作成すればいいのでしょうか。
ポートフォリオは紙でなくても構いません。ご自身のホームページへの掲載や、pixivでも可能です。
どんな仕事を引き受けて、どのようなイラストレーターとして見られたいのかを意識しながらまとめます。
例えば、美少女系、ファンタジー系、18禁など、得意なジャンルや仕事をしたいジャンルをまとめて自分の能力をアピールしましょう。二次創作でも構いませんが、キャラクターデザインからお仕事をお願いしたい場合、どれくらいデザイン力があるのか見えにくいので、オリジナルがあるとより参考になります。
内容は、ラフ、線画、カラーの工程別のものがあると参考になります。背景込みの一枚絵や立ち絵など、画力やスキルを示せるバリエーションをつけて掲載しましょう。
枚数は5枚以上を目安にし、多いとより参考になります。
情報はこまめに更新し、アピールしていきましょう!
どんな人に発注しますか?
発注をする基準としては、まずは基本的な画力です。デッサン力、構図や構成力、着色について見ています。また、表情もポイントです。顔が魅力的に描けると目を引きます。
しかし、一言で画力と言っても数値化できるものではありません。
イラスト仕事の獲得に正攻法はありませんので、たくさんチャレンジすることが一番の近道になります!
お金・報酬について
気になるけれども聞きづらい、お金のこと。
金額は仕事の内容やゲーム系や広告系などの業界によって相場が違うので、ご自身の中で原稿料の基準を設けておくと良いでしょう。例えば、立ち絵は2万円以下は受けない、1万円台でも経験のために受けるなど、ご自身のスキルと経験の基準に沿って調整していきましょう。
クラウドソーシングであれば、他のクリエイターの価格が参考になります。
報酬について気になるところがあればクライアントに相談し、事前にすり合わせることが大切です。
仕事を請けたあとに、作業の途中で仕様が変わるなど、工程が想定より大幅に増えてしまう場合もあります。もやもやした気持ちを抱えて進めると後のトラブルに繋がる可能性も。気になることは素直に相談をしましょう。
絵仕事特有のタブー
イラストのお仕事をする場合、SNSの使い方には注意が必要です。守秘義務違反となる会社名や仕事の内容などは書かないようにしましょう。企業の担当者はSNSも参考にイラストレーターを探しているので、トラブルを起こしそうだと感じると仕事を依頼しにくくなってしまいます。発注元など、仕事を一緒にする人が嫌な気分にならないように心掛けることが大切です。
仕事をするにあたり、仕様の取り違えは大きなミスにつながるので注意が必要です。色の専門用語なども勉強しておきましょう。共通認識を持ったうえで着手すると仕事がスムーズになり、次の発注に繋がりやすくなります。
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