pen-iconpen-iconイラストの簡単な影のつけ方。立体感の出る顔・体の塗り方も解説

キャラクターの影のつけ方が分からない……。
立体的に塗るにはどうすればよいのだろう?

一見すると複雑そうに見える人体ですが、単純な形に置き換えることで、簡単に影を塗れるようになります。

今回は、イラストレーターのたか先生による、パルミー月謝制講座「陰影集中講座」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
立体的に陰影をつけるコツを学んで、キャラクターの顔・体を塗ってみましょう。

影のつけ方の基本

立体感のあるイラストを描くためには、気をつけるべきポイントが2つあります。

  • 前後感

まずは、影つけの基本である「面」と「前後感」を学びましょう。

①「面」とは何か?

世の中には様々な物があります。
辺りを見渡してみて、身の回りの物はどのような形をしているでしょうか?

・テレビ、スマホ、本、ドア(箱の形)
・ペン、缶、薬の入れ物、木の幹(円柱の形)
・リンゴ、みかん、ボール(球の形)

3つの基本形体

世の中のほとんどの物は、箱・円柱・球の組み合わせで成り立っています。
美術の分野では、箱・円柱・球は「基本形体」と呼ばれています。

物体の「面」を考える

物体の面

次に、箱・円柱・球の「面」の向きを考えてみましょう。

箱の面の向きは分かりやすいですね。
上向きの面・左向きの面・右向きの面の、3つの面があります。

円柱と球の面の向きは分かりづらいので、線を引いて分割してみましょう。
円柱と球は、向きの異なる無数の面が連続している、と考えることができます。

「面」に光を当てて影を作る

面に光を当てる

左斜め上の手前側に光源を置いて、物体に光を当てます。
どの物体も、左上は明るく、右下の方は暗くなっていますね。
基本的に、光源に近い箇所は明るくなり、離れるにつれて暗くなります。

また、箱の3つの面で明るさが違っているように、円柱・球も面の向きによって明るさが異なります。
物体に光が当たると、それぞれの面が「面に対応した明るさになる」ことを覚えておきましょう。
後は、間を滑らかに繋ぐだけで円柱・球が表現できます。

人体も箱・円柱・球の組み合わせ

人体も箱・円柱・球の組み合わせ

イラスト制作で描こうとしているキャラクターも、箱・円柱・球の組み合わせで成り立っています。
頭は球体、腕・脚は円柱、胴体は箱に近い形をしていますね。

箱・円柱・球の面の向きに合わせて陰影をつけるだけで、キャラクターに立体感が出ます。
陰影をつける際には、「面ごとの明るさ」を考えてみてください。

②「前後感」を出す

前後感を出す

左のイラストでは、キャラクターの手前側の肩は明るく塗っていますが、奥側の肩は暗く塗っています。
肘も同様で、手前側は明るく、奥側は暗くしています。

右のイラストでは、ブーツや椅子の装飾で明暗の差を出していますね。

「手前と奥で明暗に差をつける」ことで、空間を立体的に見せることができます。

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顔と体の塗り方

影を塗る前のキャラクターイラスト

立体感のポイントである「面」と「前後感」を学びました。
この2点を踏まえて、キャラクターを塗っていきましょう。

①顔の塗り方

顔の全体を塗る

顔の全体を塗る

キャラクターの左上に光源を設定します。
キャラクターの顔は、球体を意識して塗っていきましょう。

輪郭が柔らかいエアブラシで全体に影を塗った後、光が当たる箇所の影を消して明るくします。
影の色は、ベース色より明度が低く、彩度の高い色を選んでいます。

口を塗る

口を塗る

唇は、上唇の面と下唇の面を考えて塗ります。
左上から光がきているので、光の方向を向いている下唇を明るく塗って、上唇に影を入れましょう。

まぶたを塗る

まぶたを塗る

眉毛と目の間には、まぶたの窪みがあります。
デフォルメのイラストなので、影は薄めに入れています。

耳を塗る

耳を塗る

耳は複雑な形をしていますが、奥まっている箇所ははっきりしています。
前後感を考えて、奥になっている部分に影を入れましょう。

耳の外側の明るい部分は、円柱の形を意識してハイライトを入れます。

鼻を塗る

鼻を塗る

デフォルメキャラクターの鼻は、球体のように影をつけると可愛らしくなります。
エアブラシで影色を塗った後に、先端を削って明るくしています。

顔のフチにハイライトを入れる

顔のフチにハイライトを入れる

左側から光がきているので、顔の左フチにハイライトを入れます。
また、顔の右側には回り込みの光が当たるため、少し明るくしています。

髪の落ち影を塗る

髪の落ち影を塗る

左上に光源があることを意識して、前髪の右下に落ち影を入れます。
落ち影の根元は濃い色で塗り、先端にいくほど明るく塗ります。

頬の赤みを入れる

頬の赤みを入れる

キャラクターの頬に彩度の高い赤色を塗ります。

エアブラシで顔の全体に赤色を入れて、真ん中を削ります。
赤みが強すぎてしまう場合は、レイヤーの不透明度を下げてみてください。

色を調整する

色を調整する

顔の影を塗り終えた後は、レイヤーを結合して、色調補正などで顔の全体の色を調整します。
配色の明るさから大きく外れないように、全体的に明るくしています。

②体の塗り方

胸の影を塗る

胸の影を塗る

胸は二つの球体を意識して塗っていきましょう。
光の当たる部分は明るく、下側は影色を濃く塗っています。

胸にハイライトを入れる

胸にハイライトを入れる

胸の上部の明るい部分に、硬めのブラシでハイライトを入れます。
画面左上の光源を考えて、向かって右側の胸の左フチにもハイライトを入れています。

服の落ち影を塗る

服の落ち影を塗る

服と接している部分には落ち影ができます。
硬めのブラシで服の影を描きましょう。

腕の形を考える

腕の形を考える

手と腕も基本形体に置き換えてみてください。

手は箱の形で、指は円柱に置き換えられます。
腕の部分も円柱に近い形をしています。

腕の影を塗る

腕を塗る

腕の左側は明るく、右側に影を塗ります。

腕に濃い影とハイライトを入れる

腕に濃い影とハイライトを入れる

前後感を考えて、奥側にある親指や二の腕の部分に濃い影を塗ります。
また、腕の面の切り替わりの部分にも濃い影を入れています。

腕の左フチにハイライトを入れて、右側には回り込みの光を入れましょう。

更に塗り進めてキャラクターの完成!

キャラクターイラスト

更に、服や髪にも陰影をつけて、キャラクターイラストの完成です!

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陰影集中講座

陰影集中講座

  • 箱・円柱・球に陰影をつける演習
  • 影の色の選び方
  • 配色で気をつけるポイント
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箱・円柱・球といった基本の形から、靴・手・キャラクターなど、様々な物体の影の付け方を覚えられる講座です。
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また、講師のたか先生は、他にも「陰影練習講座」を担当しています。

陰影練習講座

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影のつけ方の基本

立体感のあるイラストを描くためには、気をつけるべきポイントが2つあります。

  • 前後感

まずは、影つけの基本である「面」と「前後感」を学びましょう。

①「面」とは何か?

世の中には様々な物があります。
辺りを見渡してみて、身の回りの物はどのような形をしているでしょうか?

・テレビ、スマホ、本、ドア(箱の形)
・ペン、缶、薬の入れ物、木の幹(円柱の形)
・リンゴ、みかん、ボール(球の形)

3つの基本形体

世の中のほとんどの物は、箱・円柱・球の組み合わせで成り立っています。
美術の分野では、箱・円柱・球は「基本形体」と呼ばれています。

物体の「面」を考える

物体の面

次に、箱・円柱・球の「面」の向きを考えてみましょう。

箱の面の向きは分かりやすいですね。
上向きの面・左向きの面・右向きの面の、3つの面があります。

円柱と球の面の向きは分かりづらいので、線を引いて分割してみましょう。
円柱と球は、向きの異なる無数の面が連続している、と考えることができます。

「面」に光を当てて影を作る

面に光を当てる

左斜め上の手前側に光源を置いて、物体に光を当てます。
どの物体も、左上は明るく、右下の方は暗くなっていますね。
基本的に、光源に近い箇所は明るくなり、離れるにつれて暗くなります。

また、箱の3つの面で明るさが違っているように、円柱・球も面の向きによって明るさが異なります。
物体に光が当たると、それぞれの面が「面に対応した明るさになる」ことを覚えておきましょう。
後は、間を滑らかに繋ぐだけで円柱・球が表現できます。

人体も箱・円柱・球の組み合わせ

人体も箱・円柱・球の組み合わせ

イラスト制作で描こうとしているキャラクターも、箱・円柱・球の組み合わせで成り立っています。
頭は球体、腕・脚は円柱、胴体は箱に近い形をしていますね。

箱・円柱・球の面の向きに合わせて陰影をつけるだけで、キャラクターに立体感が出ます。
陰影をつける際には、「面ごとの明るさ」を考えてみてください。

②「前後感」を出す

前後感を出す

左のイラストでは、キャラクターの手前側の肩は明るく塗っていますが、奥側の肩は暗く塗っています。
肘も同様で、手前側は明るく、奥側は暗くしています。

右のイラストでは、ブーツや椅子の装飾で明暗の差を出していますね。

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顔と体の塗り方

影を塗る前のキャラクターイラスト

立体感のポイントである「面」と「前後感」を学びました。
この2点を踏まえて、キャラクターを塗っていきましょう。

①顔の塗り方

顔の全体を塗る

顔の全体を塗る

キャラクターの左上に光源を設定します。
キャラクターの顔は、球体を意識して塗っていきましょう。

輪郭が柔らかいエアブラシで全体に影を塗った後、光が当たる箇所の影を消して明るくします。
影の色は、ベース色より明度が低く、彩度の高い色を選んでいます。

口を塗る

口を塗る

唇は、上唇の面と下唇の面を考えて塗ります。
左上から光がきているので、光の方向を向いている下唇を明るく塗って、上唇に影を入れましょう。

まぶたを塗る

まぶたを塗る

眉毛と目の間には、まぶたの窪みがあります。
デフォルメのイラストなので、影は薄めに入れています。

耳を塗る

耳を塗る

耳は複雑な形をしていますが、奥まっている箇所ははっきりしています。
前後感を考えて、奥になっている部分に影を入れましょう。

耳の外側の明るい部分は、円柱の形を意識してハイライトを入れます。

鼻を塗る

鼻を塗る

デフォルメキャラクターの鼻は、球体のように影をつけると可愛らしくなります。
エアブラシで影色を塗った後に、先端を削って明るくしています。

顔のフチにハイライトを入れる

顔のフチにハイライトを入れる

左側から光がきているので、顔の左フチにハイライトを入れます。
また、顔の右側には回り込みの光が当たるため、少し明るくしています。

髪の落ち影を塗る

髪の落ち影を塗る

左上に光源があることを意識して、前髪の右下に落ち影を入れます。
落ち影の根元は濃い色で塗り、先端にいくほど明るく塗ります。

頬の赤みを入れる

頬の赤みを入れる

キャラクターの頬に彩度の高い赤色を塗ります。

エアブラシで顔の全体に赤色を入れて、真ん中を削ります。
赤みが強すぎてしまう場合は、レイヤーの不透明度を下げてみてください。

色を調整する

色を調整する

顔の影を塗り終えた後は、レイヤーを結合して、色調補正などで顔の全体の色を調整します。
配色の明るさから大きく外れないように、全体的に明るくしています。

②体の塗り方

胸の影を塗る

胸の影を塗る

胸は二つの球体を意識して塗っていきましょう。
光の当たる部分は明るく、下側は影色を濃く塗っています。

胸にハイライトを入れる

胸にハイライトを入れる

胸の上部の明るい部分に、硬めのブラシでハイライトを入れます。
画面左上の光源を考えて、向かって右側の胸の左フチにもハイライトを入れています。

服の落ち影を塗る

服の落ち影を塗る

服と接している部分には落ち影ができます。
硬めのブラシで服の影を描きましょう。

腕の形を考える

腕の形を考える

手と腕も基本形体に置き換えてみてください。

手は箱の形で、指は円柱に置き換えられます。
腕の部分も円柱に近い形をしています。

腕の影を塗る

腕を塗る

腕の左側は明るく、右側に影を塗ります。

腕に濃い影とハイライトを入れる

腕に濃い影とハイライトを入れる

前後感を考えて、奥側にある親指や二の腕の部分に濃い影を塗ります。
また、腕の面の切り替わりの部分にも濃い影を入れています。

腕の左フチにハイライトを入れて、右側には回り込みの光を入れましょう。

更に塗り進めてキャラクターの完成!

キャラクターイラスト

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