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
【クリスタ】厚塗り風イラストの描き方。下書きから色塗りまで解説
厚塗り風のイラストを描いてみたいけど、制作の手順が分からない……。
下書きから色塗りまで、厚塗り風イラストの描き方を学んでみましょう。
今回は、パルミー月謝制講座「クリスタ厚塗り風イラスト講座」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
ペイントソフトのクリスタを使った、厚塗り風イラストの制作手順を見ていきましょう。
クリスタで厚塗り風イラストを描こう 基礎知識
厚塗り風イラストとは何か?

厚塗りとは、油絵のように色を重ねながら塗っていく手法です。
色数が多くなるため重厚な印象が出しやすく、ゲームのイラストなどでも用いられることが多い塗り方です。
今回のメイキング解説では、イラスト制作の要所で厚塗りの手法を取り入れているため、厚塗り風イラストとしています。
こんな方にオススメ
・線画が苦手な人
・数多くのレイヤーを管理するのが煩わしい方
・情報量の多い絵を描きたい方
下書きを削るように線画を作ったり、レイヤーを結合して上から色を塗り重ねたり、厚塗りならではのやり方も出てきます。
厚塗り風イラストにぜひ挑戦してみてください。
イラストの制作工程
下記の手順で厚塗り風イラストの制作をしていきます。
- 下書き
- 下書きの清書
- 下塗り
- 厚塗り
- 仕上げ
使用するペイントソフト・ブラシ
使用するペイントソフトは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)です。
主に、二つのブラシを使って色塗りをしていきます。
・便利ブラシ(メインで使うブラシ)
・重ね/なじませ(ぼかし用のブラシ)
メインで使用するブラシ

メインで使用する[便利ブラシ]は、クリスタの初期ツールである[不透明水彩]を、猫屋敷ぷしお先生がカスタマイズしたブラシです。
下書き・線画・色塗りなど、全ての作業に使えるブラシです。
※[便利ブラシ]は、講座の配布資料としてダウンロードできます。
不透明水彩を使いたい人は
[不透明水彩]はクリスタの初期ツールですが、お使いのバージョンによってはインストールされていない場合もあります。
その場合は、CLIP STUDIO ASSETSからダウンロードしてください。
[不透明水彩]は、クリスタ公式が公開している「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」に入っています。
ぼかし用のブラシ
ぼかし用のブラシは、[重ね/なじませ]を使います。
[重ね/なじませ]は、CLIP STUDIO ASSETSで公開されている「塗りセット」の中に入っています。
クリスタで厚塗り風イラストを描こう 制作の手順
①下書き
まずはボディラインから

イラストのコンセプトは「ネコっぽい女の子」です。
服や装飾などは後回しにして、まずは全体的なボディラインから考えます。
赤い矢印がイラスト内で特に見せたい箇所で、女性的なしなやかなポーズにしています。
服を着せる

ボディラインの上に服を描きます。
脇や腰などの見せたい箇所が隠れないように、うっすらと透けて見えるシースルーの服装にしています。
②下書きの清書
下書きを削って線をきれいにする

余白の白色をスポイトで採り、[便利ブラシ]で下書きの線を上から削るように細くして、清書していきます。
解説図の左側が下書きで、右側が下書きを清書した後です。
髪の毛や顔の輪郭など、下書きを削ったことで細くきれいな線になりました。
手の部分は、下書きでざっくりと描いた箇所です。
手のように線がラフすぎる箇所は、線を削るのではなく、下書きの線を消して新しく描き足します。
清書の順番を考える

前髪や顔、ボディラインの線を清書しました。
後ろ髪は、外に大きく広がっているパーツです。
後ろ髪の清書は後回しにした方が構図のバランスを取りやすく、先に服を清書します。
服と後ろ髪の清書

服の広がり方を踏まえて、腰の周りにも後ろ髪を描くことにしました。
小物で空間を埋める

「ネコ」というコンセプトを強調するため、本物のネコも配置します。
この際に、画面の空白を埋めるようにネコや小物を配置すると、バランスの良い絵になります。
下書きの線を削って整えることで、線画が完成しました。
③下塗り
線画を馴染ませる

線画のレイヤーをフォルダーでまとめて、フォルダーの合成モードを「乗算」に設定します。
画面が見やすいように、フォルダー内の一番下には、白で塗りつぶしたレイヤーを置きます。
更に、合成モードを「オーバーレイ」に設定した新規レイヤーを作成して、線画のフォルダーにクリッピングします。
「オーバーレイ」のレイヤーは茶色~赤色で塗りつぶして、線画の色を暖色にしましょう。
肌を塗る

下塗りは、パーツごとにレイヤーを分けて塗っても、一つのレイヤーに塗っていっても、どちらでもOKです。
下書きや線画の工程でも使った[便利ブラシ]で、下地の明るい肌色や、落ち影の暗めの肌色を置いていきます。
脇の部分など、少しぼかしを効かせたい箇所は[重ね/なじませ]で塗ります。
上腕の部分など、円柱状にうっすらと影ができるところには、[エアブラシ]→[柔らか]も使っています。
髪の明暗で視線を誘導する

髪を明るいグレーで塗ります。
髪の先の部分は、暗めのグレーを塗り重ねます。
グラデーションのように髪の明暗が遷移するので、髪の先端から中心に向かって視線を誘導する効果があります。
肌と髪の色相を対比させる

髪の毛の明るいグレーの中に、寒色の青系の色を塗っています。
肌の色が暖色の赤~オレンジ系の色なので、髪の毛には青系の色を入れることで、肌が際立ちます。
また、後ろ髪の先の方に濃い影を入れています。
髪のハイライトと馴染ませ

前髪や後ろ髪(囲ってある箇所)にハイライトを入れます。
髪が暗くなっている部分にハイライトを入れることで、ハイライトが際立ちます。
後ろ髪の青色が強かったので、[エアブラシ]→[柔らか]でピンク系の色を混ぜて馴染ませます。
下塗りの完成

更に、服や小物などのパーツも塗っていき、下塗りが完成しました。
今回は丁寧に下塗りをしましたが、ざっくりと下塗りをして、次の厚塗りの工程へ進んでもOKです。
下塗りを丁寧に塗っておくことで、後の工程が楽になります。
④厚塗り
厚塗りの方針
左側が下塗りの前髪で、右側が厚塗りをした後の前髪です。
厚塗りをしたことで、色数が増えて明暗もくっきりと見えるようになりました。
厚塗りの工程も、基本は[便利ブラシ]で塗っていき、色を馴染ませたい箇所は[重ね/なじませ]を使います。
・下塗りのレイヤーを結合して、厚塗りをしていく
・下塗りの色をスポイトで採りながら塗り進める
・線画やシルエットも整える
キャラクターを厚塗りする際には、キャラクターのレイヤーを1枚に結合して、同じレイヤーに上から色を塗っていきます。
前髪の上部など、色や形が大きく変化する場合は新規レイヤーに塗っていき、失敗しても戻せるようにしておきます。
髪の束の境界など、下塗りで明暗をつけた箇所の色をスポイトで採り、色を塗っていきましょう。
下塗りでは眉毛の輪郭線が太かったので、眉毛の内側の色をスポイトで採り、輪郭線の周りを塗って線を細くするように整えます。
向かって右側の眉毛の上から、髪の毛が一本垂れているように描き足すなど、細かいシルエットも調整します。
後ろ髪のシルエットと影を塗る

前髪と同様に、後ろ髪もスポイトで色を採りながら厚塗りをします。
後ろ髪は長いので、画面を引いて髪の流れを確認しつつ、流れに沿って影や光の色を置きましょう。
後ろ髪の輪郭が途切れている箇所は、線を描き足すように塗ります。
髪の束と束の境界にも暗い色をおき、シルエットを区別しやすくします。
髪が曲面になっている箇所はふんわりと影をつけ、他の髪の落ち影になっている箇所はシャープに影を塗ります。
影の色・形にもメリハリをつけると、立体感が感じられる絵になります。
仕上げをしてイラストの完成

顔や服の厚塗りをして、色調補正や追加効果を加えてイラストの完成です!
厚塗りの工程を経たことで、さらに情報量が多いイラストに仕上がりました。
「クリスタ厚塗り風イラスト講座」をもっと詳しく動画で解説!7日間の無料お試しで視聴しよう!
パルミーの月謝制講座「クリスタ厚塗り風イラスト講座」では、下書きから色塗りまで、厚塗り風イラストの描き方を動画で解説しています。

- 下書きから厚塗りまで、制作手順の解説
- 目・顔・髪の塗り方
- 服の塗り方
- 見栄えを良くする仕上げのコツ

厚塗り風イラストに興味がある方にオススメの講座です。
線を削るように清書していく描き方や、色を重ねて立体感を出していく塗り方を、ぜひ学んでみてください。
無料お試しでは、この講座をはじめとする200以上の講座が全部視聴できます!

厚塗り風のイラストを描いてみたいけど、制作の手順が分からない……。
下書きから色塗りまで、厚塗り風イラストの描き方を学んでみましょう。
今回は、パルミー月謝制講座「クリスタ厚塗り風イラスト講座」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
ペイントソフトのクリスタを使った、厚塗り風イラストの制作手順を見ていきましょう。
クリスタで厚塗り風イラストを描こう 基礎知識
厚塗り風イラストとは何か?

厚塗りとは、油絵のように色を重ねながら塗っていく手法です。
色数が多くなるため重厚な印象が出しやすく、ゲームのイラストなどでも用いられることが多い塗り方です。
今回のメイキング解説では、イラスト制作の要所で厚塗りの手法を取り入れているため、厚塗り風イラストとしています。
こんな方にオススメ
・線画が苦手な人
・数多くのレイヤーを管理するのが煩わしい方
・情報量の多い絵を描きたい方
下書きを削るように線画を作ったり、レイヤーを結合して上から色を塗り重ねたり、厚塗りならではのやり方も出てきます。
厚塗り風イラストにぜひ挑戦してみてください。
イラストの制作工程
下記の手順で厚塗り風イラストの制作をしていきます。
- 下書き
- 下書きの清書
- 下塗り
- 厚塗り
- 仕上げ
使用するペイントソフト・ブラシ
使用するペイントソフトは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)です。
主に、二つのブラシを使って色塗りをしていきます。
・便利ブラシ(メインで使うブラシ)
・重ね/なじませ(ぼかし用のブラシ)
メインで使用するブラシ

メインで使用する[便利ブラシ]は、クリスタの初期ツールである[不透明水彩]を、猫屋敷ぷしお先生がカスタマイズしたブラシです。
下書き・線画・色塗りなど、全ての作業に使えるブラシです。
※[便利ブラシ]は、講座の配布資料としてダウンロードできます。
不透明水彩を使いたい人は
[不透明水彩]はクリスタの初期ツールですが、お使いのバージョンによってはインストールされていない場合もあります。
その場合は、CLIP STUDIO ASSETSからダウンロードしてください。
[不透明水彩]は、クリスタ公式が公開している「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」に入っています。
ぼかし用のブラシ
ぼかし用のブラシは、[重ね/なじませ]を使います。
[重ね/なじませ]は、CLIP STUDIO ASSETSで公開されている「塗りセット」の中に入っています。
クリスタで厚塗り風イラストを描こう 制作の手順
①下書き
まずはボディラインから
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イラストのコンセプトは「ネコっぽい女の子」です。
服や装飾などは後回しにして、まずは全体的なボディラインから考えます。
赤い矢印がイラスト内で特に見せたい箇所で、女性的なしなやかなポーズにしています。
服を着せる
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ボディラインの上に服を描きます。
脇や腰などの見せたい箇所が隠れないように、うっすらと透けて見えるシースルーの服装にしています。
②下書きの清書
下書きを削って線をきれいにする

余白の白色をスポイトで採り、[便利ブラシ]で下書きの線を上から削るように細くして、清書していきます。
解説図の左側が下書きで、右側が下書きを清書した後です。
髪の毛や顔の輪郭など、下書きを削ったことで細くきれいな線になりました。
手の部分は、下書きでざっくりと描いた箇所です。
手のように線がラフすぎる箇所は、線を削るのではなく、下書きの線を消して新しく描き足します。
清書の順番を考える

前髪や顔、ボディラインの線を清書しました。
後ろ髪は、外に大きく広がっているパーツです。
後ろ髪の清書は後回しにした方が構図のバランスを取りやすく、先に服を清書します。
服と後ろ髪の清書
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服の広がり方を踏まえて、腰の周りにも後ろ髪を描くことにしました。
小物で空間を埋める
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「ネコ」というコンセプトを強調するため、本物のネコも配置します。
この際に、画面の空白を埋めるようにネコや小物を配置すると、バランスの良い絵になります。
下書きの線を削って整えることで、線画が完成しました。
③下塗り
線画を馴染ませる
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線画のレイヤーをフォルダーでまとめて、フォルダーの合成モードを「乗算」に設定します。
画面が見やすいように、フォルダー内の一番下には、白で塗りつぶしたレイヤーを置きます。
更に、合成モードを「オーバーレイ」に設定した新規レイヤーを作成して、線画のフォルダーにクリッピングします。
「オーバーレイ」のレイヤーは茶色~赤色で塗りつぶして、線画の色を暖色にしましょう。
肌を塗る
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下塗りは、パーツごとにレイヤーを分けて塗っても、一つのレイヤーに塗っていっても、どちらでもOKです。
下書きや線画の工程でも使った[便利ブラシ]で、下地の明るい肌色や、落ち影の暗めの肌色を置いていきます。
脇の部分など、少しぼかしを効かせたい箇所は[重ね/なじませ]で塗ります。
上腕の部分など、円柱状にうっすらと影ができるところには、[エアブラシ]→[柔らか]も使っています。
髪の明暗で視線を誘導する
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髪を明るいグレーで塗ります。
髪の先の部分は、暗めのグレーを塗り重ねます。
グラデーションのように髪の明暗が遷移するので、髪の先端から中心に向かって視線を誘導する効果があります。
肌と髪の色相を対比させる
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髪の毛の明るいグレーの中に、寒色の青系の色を塗っています。
肌の色が暖色の赤~オレンジ系の色なので、髪の毛には青系の色を入れることで、肌が際立ちます。
また、後ろ髪の先の方に濃い影を入れています。
髪のハイライトと馴染ませ
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前髪や後ろ髪(囲ってある箇所)にハイライトを入れます。
髪が暗くなっている部分にハイライトを入れることで、ハイライトが際立ちます。
後ろ髪の青色が強かったので、[エアブラシ]→[柔らか]でピンク系の色を混ぜて馴染ませます。
下塗りの完成
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更に、服や小物などのパーツも塗っていき、下塗りが完成しました。
今回は丁寧に下塗りをしましたが、ざっくりと下塗りをして、次の厚塗りの工程へ進んでもOKです。
下塗りを丁寧に塗っておくことで、後の工程が楽になります。
④厚塗り
厚塗りの方針
左側が下塗りの前髪で、右側が厚塗りをした後の前髪です。
厚塗りをしたことで、色数が増えて明暗もくっきりと見えるようになりました。
厚塗りの工程も、基本は[便利ブラシ]で塗っていき、色を馴染ませたい箇所は[重ね/なじませ]を使います。
・下塗りのレイヤーを結合して、厚塗りをしていく
・下塗りの色をスポイトで採りながら塗り進める
・線画やシルエットも整える
キャラクターを厚塗りする際には、キャラクターのレイヤーを1枚に結合して、同じレイヤーに上から色を塗っていきます。
前髪の上部など、色や形が大きく変化する場合は新規レイヤーに塗っていき、失敗しても戻せるようにしておきます。
髪の束の境界など、下塗りで明暗をつけた箇所の色をスポイトで採り、色を塗っていきましょう。
下塗りでは眉毛の輪郭線が太かったので、眉毛の内側の色をスポイトで採り、輪郭線の周りを塗って線を細くするように整えます。
向かって右側の眉毛の上から、髪の毛が一本垂れているように描き足すなど、細かいシルエットも調整します。
後ろ髪のシルエットと影を塗る
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前髪と同様に、後ろ髪もスポイトで色を採りながら厚塗りをします。
後ろ髪は長いので、画面を引いて髪の流れを確認しつつ、流れに沿って影や光の色を置きましょう。
後ろ髪の輪郭が途切れている箇所は、線を描き足すように塗ります。
髪の束と束の境界にも暗い色をおき、シルエットを区別しやすくします。
髪が曲面になっている箇所はふんわりと影をつけ、他の髪の落ち影になっている箇所はシャープに影を塗ります。
影の色・形にもメリハリをつけると、立体感が感じられる絵になります。
仕上げをしてイラストの完成
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顔や服の厚塗りをして、色調補正や追加効果を加えてイラストの完成です!
厚塗りの工程を経たことで、さらに情報量が多いイラストに仕上がりました。
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- 下書きから厚塗りまで、制作手順の解説
- 目・顔・髪の塗り方
- 服の塗り方
- 見栄えを良くする仕上げのコツ
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