【イラスト】女性の肌の塗り方。リアルな質感の出すための色選び・コツの基本を解説
女性キャラクターの肌がうまく塗れない……。
肌の質感や立体感を出すには、どのように塗ればよいのだろう?
今回は、パルミー月謝制講座「女の子の肌の塗り方講座」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
女性キャラクターの肌の塗り方を見ていきましょう。
女性イラストの肌の塗り方 基礎知識
①人体パーツを簡略化して考える
人間の体のパーツを簡略化すると、球・円筒の形に似ています。
球体などの基本的な形の陰影を覚えることで、解説イラストのようなキャラクターの色塗りも理解しやすくなります。
まずは、球の陰影のつけ方から見ていきましょう。
②球の陰影のつけ方
光源と陰影の関係
解説図は、球の右上に光源が置かれています。
光源が右上にあるので、球の右上に強いハイライトができ、明るくなります。
球の左下にいくほど光源から離れていくので、暗い色になります。
反射光を入れるとリアルに見える
球の暗い側には、床や壁から反射する光が当たり、少し明るくなります。
壁が青色であれば反射光の色は青くなり、壁が赤色であれば反射光の色は赤くなります。
③陰影の悪い例と良い例
球が隣同士で置かれています。
陰影の悪い例と良い例の二つのパターンを載せています。
悪い例はどこが間違っているのかを考えてみましょう。
先ほどと同じく、光源は球の右上にあります。
光源の逆側に濃い影を入れる
悪い例の手前の球は、ハイライトがある右側に濃い影ができています。
光源が右上にあるので、手前の球の濃い影は左下側につけましょう。
奥側の球も同様に、光源と球の形を考えて陰影を塗ります。
手前の球からの落ち影を正しく描く
悪い例の奥側の球は、手前の球からの落ち影が不自然な箇所にできています。
光源が右上にあるので、手前の球からの落ち影は下部に広がるようにできます。
女性イラストの肌の塗り方 使用ブラシ・レイヤー構成
使用するペイントソフト・ブラシ
講座の実演解説では、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用しています。
クリスタの4つのブラシを使用して、女性キャラクターの肌を塗っていきます。
①丸ペン
[丸ペン]は、ざっくり色を置きたい場合に使います。
輪郭が硬めのブラシであれば、他のブラシで代用してもOKです。
②塗り&なじませ
肌塗りに大事なブラシです。
塗った色をぼかして、きれいなグラデーションを作るために使用します。
[筆]→[厚塗り]の中に[塗り&なじませ]があります。
お使いのクリスタのバージョンによっては、[水彩]の中に[塗り&なじませ]がある場合もあります。
実演解説では、[塗り&なじませ]のパラメーターをカスタマイズして使っています。
絵の具量:0
絵の具濃度:0
色延び:48
にじむ強さ:自動設定(デフォルト)
硬さ:最大
ブラシ濃度:100
絵の具量などのインク設定は、値を変えるとブラシの描き味が大きく変わります。
使いやすいブラシにカスタマイズしてみてください。
③オイルパステル
肌にタッチを入れたいときに使用します。
[オイルパステル]は、CLIP STUDIO ASSETSでダウンロードできます。
④強め
うっすらとした影を入れる場合や、修正に使うブラシです。
[エアブラシ]ツールの中に[強め]があります。
[強め]が入っていない場合は、CLIP STUDIO ASSETSから「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」をダウンロードしてみてください。
エアブラシの[柔らか]の輪郭を硬めに調整することでも、[強め]のタッチに近づけられます。
使用する色とレイヤー構成
使用する色
キャラクターのベースは、白色に近い黄色を使います。
影は色の濃さごとに1影・2影・3影と分けて塗っていきます。
1影から3影に進むにつれて、赤味が増すように色を選んでいくのがオススメです。
1影~3影の陰影を塗った後は、落ち影や頬の赤味を追加します。
アクセントとして使用するさし色には、紫色を使います。
紫は赤・青の中間の色相で、暖色・寒色の両方にアクセントとして入れやすい色です。
レイヤー構成
1影、2影、3影、加筆、ハイライト……と、工程が進むごとに新規レイヤーを作って塗っていきます。
各レイヤーは、ベースのレイヤーにクリッピングしておきます。
合成モード「乗算」の活用方法
物の落ち影、頬の赤味は、レイヤーの合成モードを「乗算」に設定して色塗りをします。
解説図の左側は、胸の落ち影を描いたレイヤーの合成モードを「通常」に設定しています。
右側は、合成モードを「乗算」に設定した場合です。
合成モードはレイヤーを透過させる効果もあります。
透過させながら暗くなる効果を出せる「乗算」を活用することで、下のレイヤーで塗った陰影を保ったまま、落ち影や頬の赤味を追加できます。
乗算やオーバーレイなどの効果が濃すぎると感じる場合は、レイヤーの不透明度を下げて調整してみてください。
女性イラストの肌の塗り方 実演
女性キャラクターに陰影をつけていきましょう。
光源は、女性キャラクターの右上にあります。
①1影を入れる
丸ペンで1影を置く
1影は、グラデーションのように薄い陰影を塗っていく工程です。
影の箇所を硬いブラシで塗った後、柔らかいブラシでぼかしましょう。
まずは、[丸ペン]を使って、首・肩・胸などに影色を入れます。
首・肩~腕は円筒、胸は球の形をイメージして、影を入れていきましょう。
光源が右上にあるので、物の左側に影ができやすいことを意識しながら塗ります。
全てのパーツで光源の位置を揃えることで、立体感と統一感のある絵に仕上がります。
塗り&なじませでぼかす
[塗り&なじませ]を使って、先ほど塗った箇所を上からぼかします。
影をぼかすことで、肌の柔らかい印象を出せます。
腹筋などの面と面がぶつかっている箇所は、影をぼかさずに残しておきましょう。
解説図では、腹筋の陰影の右側はぼかしていますが、左側はぼかさずに残しています。
あえてぼかさない箇所も作ることで、肌の立体感をリアルに表現できます。
②2影を入れる
丸ペンで2影を置く
2影の工程では、1影で塗ったグラデーションに深みを出します。
1影を塗った領域の中に、2影を入れましょう。
1影を塗っていない明るい箇所に2影を入れてしまうと、色が浮いてしまいます。
[丸ペン]で首・肩・胸に2影の色を置いていきます。
胸は球、胴体は円筒の形と捉えて、立体のフチの部分に2影を入れます。
フチに暗い色を塗ることで、立体感がより伝わりやすくなります。
塗り&なじませでぼかす
1影のときと同じように、2影も[塗り&なじませ]でぼかします。
③3影を入れる
更に影の深みを出すために、3影を入れます。
3影を入れる箇所は一部分だけで、影が最も濃くなりそうな部分を塗りましょう。
解説図では、1影と2影のレイヤーを非表示にして、3影のレイヤーだけを表示しています。
首元、鎖骨の端、脇の部分など、部分的に3影の色を置いています。
3影を入れすぎると色が汚くなってしまいます。
ピンポイントで部分的に入れましょう。
④加筆して影を弱める
加筆の工程では、陰影が濃すぎる箇所を薄くします。
肌のベースの色を使って、[エアブラシ]→[強め]で陰影が濃すぎる箇所を塗ります。
解説図では、腹筋の陰影の濃すぎた部分を薄くしています。
⑤落ち影やさし色、ハイライトを入れて完成!
更に、落ち影やさし色、ハイライトや赤味入れなどの工程を経て、イラストが完成しました!
肌の立体感やテカりがリアルに表現された、女性キャラクターのイラストに仕上がりました。
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女性キャラクターの肌がうまく塗れない……。
肌の質感や立体感を出すには、どのように塗ればよいのだろう?
今回は、パルミー月謝制講座「女の子の肌の塗り方講座」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
女性キャラクターの肌の塗り方を見ていきましょう。
女性イラストの肌の塗り方 基礎知識
①人体パーツを簡略化して考える
人間の体のパーツを簡略化すると、球・円筒の形に似ています。
球体などの基本的な形の陰影を覚えることで、解説イラストのようなキャラクターの色塗りも理解しやすくなります。
まずは、球の陰影のつけ方から見ていきましょう。
②球の陰影のつけ方
光源と陰影の関係
解説図は、球の右上に光源が置かれています。
光源が右上にあるので、球の右上に強いハイライトができ、明るくなります。
球の左下にいくほど光源から離れていくので、暗い色になります。
反射光を入れるとリアルに見える
球の暗い側には、床や壁から反射する光が当たり、少し明るくなります。
壁が青色であれば反射光の色は青くなり、壁が赤色であれば反射光の色は赤くなります。
③陰影の悪い例と良い例
球が隣同士で置かれています。
陰影の悪い例と良い例の二つのパターンを載せています。
悪い例はどこが間違っているのかを考えてみましょう。
先ほどと同じく、光源は球の右上にあります。
光源の逆側に濃い影を入れる
悪い例の手前の球は、ハイライトがある右側に濃い影ができています。
光源が右上にあるので、手前の球の濃い影は左下側につけましょう。
奥側の球も同様に、光源と球の形を考えて陰影を塗ります。
手前の球からの落ち影を正しく描く
悪い例の奥側の球は、手前の球からの落ち影が不自然な箇所にできています。
光源が右上にあるので、手前の球からの落ち影は下部に広がるようにできます。
女性イラストの肌の塗り方 使用ブラシ・レイヤー構成
使用するペイントソフト・ブラシ
講座の実演解説では、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用しています。
クリスタの4つのブラシを使用して、女性キャラクターの肌を塗っていきます。
①丸ペン
[丸ペン]は、ざっくり色を置きたい場合に使います。
輪郭が硬めのブラシであれば、他のブラシで代用してもOKです。
②塗り&なじませ
肌塗りに大事なブラシです。
塗った色をぼかして、きれいなグラデーションを作るために使用します。
[筆]→[厚塗り]の中に[塗り&なじませ]があります。
お使いのクリスタのバージョンによっては、[水彩]の中に[塗り&なじませ]がある場合もあります。
実演解説では、[塗り&なじませ]のパラメーターをカスタマイズして使っています。
絵の具量:0
絵の具濃度:0
色延び:48
にじむ強さ:自動設定(デフォルト)
硬さ:最大
ブラシ濃度:100
絵の具量などのインク設定は、値を変えるとブラシの描き味が大きく変わります。
使いやすいブラシにカスタマイズしてみてください。
③オイルパステル
肌にタッチを入れたいときに使用します。
[オイルパステル]は、CLIP STUDIO ASSETSでダウンロードできます。
④強め
うっすらとした影を入れる場合や、修正に使うブラシです。
[エアブラシ]ツールの中に[強め]があります。
[強め]が入っていない場合は、CLIP STUDIO ASSETSから「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」をダウンロードしてみてください。
エアブラシの[柔らか]の輪郭を硬めに調整することでも、[強め]のタッチに近づけられます。
使用する色とレイヤー構成
使用する色
キャラクターのベースは、白色に近い黄色を使います。
影は色の濃さごとに1影・2影・3影と分けて塗っていきます。
1影から3影に進むにつれて、赤味が増すように色を選んでいくのがオススメです。
1影~3影の陰影を塗った後は、落ち影や頬の赤味を追加します。
アクセントとして使用するさし色には、紫色を使います。
紫は赤・青の中間の色相で、暖色・寒色の両方にアクセントとして入れやすい色です。
レイヤー構成
1影、2影、3影、加筆、ハイライト……と、工程が進むごとに新規レイヤーを作って塗っていきます。
各レイヤーは、ベースのレイヤーにクリッピングしておきます。
合成モード「乗算」の活用方法
物の落ち影、頬の赤味は、レイヤーの合成モードを「乗算」に設定して色塗りをします。
解説図の左側は、胸の落ち影を描いたレイヤーの合成モードを「通常」に設定しています。
右側は、合成モードを「乗算」に設定した場合です。
合成モードはレイヤーを透過させる効果もあります。
透過させながら暗くなる効果を出せる「乗算」を活用することで、下のレイヤーで塗った陰影を保ったまま、落ち影や頬の赤味を追加できます。
乗算やオーバーレイなどの効果が濃すぎると感じる場合は、レイヤーの不透明度を下げて調整してみてください。
女性イラストの肌の塗り方 実演
女性キャラクターに陰影をつけていきましょう。
光源は、女性キャラクターの右上にあります。
①1影を入れる
丸ペンで1影を置く
1影は、グラデーションのように薄い陰影を塗っていく工程です。
影の箇所を硬いブラシで塗った後、柔らかいブラシでぼかしましょう。
まずは、[丸ペン]を使って、首・肩・胸などに影色を入れます。
首・肩~腕は円筒、胸は球の形をイメージして、影を入れていきましょう。
光源が右上にあるので、物の左側に影ができやすいことを意識しながら塗ります。
全てのパーツで光源の位置を揃えることで、立体感と統一感のある絵に仕上がります。
塗り&なじませでぼかす
[塗り&なじませ]を使って、先ほど塗った箇所を上からぼかします。
影をぼかすことで、肌の柔らかい印象を出せます。
腹筋などの面と面がぶつかっている箇所は、影をぼかさずに残しておきましょう。
解説図では、腹筋の陰影の右側はぼかしていますが、左側はぼかさずに残しています。
あえてぼかさない箇所も作ることで、肌の立体感をリアルに表現できます。
②2影を入れる
丸ペンで2影を置く
2影の工程では、1影で塗ったグラデーションに深みを出します。
1影を塗った領域の中に、2影を入れましょう。
1影を塗っていない明るい箇所に2影を入れてしまうと、色が浮いてしまいます。
[丸ペン]で首・肩・胸に2影の色を置いていきます。
胸は球、胴体は円筒の形と捉えて、立体のフチの部分に2影を入れます。
フチに暗い色を塗ることで、立体感がより伝わりやすくなります。
塗り&なじませでぼかす
1影のときと同じように、2影も[塗り&なじませ]でぼかします。
③3影を入れる
更に影の深みを出すために、3影を入れます。
3影を入れる箇所は一部分だけで、影が最も濃くなりそうな部分を塗りましょう。
解説図では、1影と2影のレイヤーを非表示にして、3影のレイヤーだけを表示しています。
首元、鎖骨の端、脇の部分など、部分的に3影の色を置いています。
3影を入れすぎると色が汚くなってしまいます。
ピンポイントで部分的に入れましょう。
④加筆して影を弱める
加筆の工程では、陰影が濃すぎる箇所を薄くします。
肌のベースの色を使って、[エアブラシ]→[強め]で陰影が濃すぎる箇所を塗ります。
解説図では、腹筋の陰影の濃すぎた部分を薄くしています。
⑤落ち影やさし色、ハイライトを入れて完成!
更に、落ち影やさし色、ハイライトや赤味入れなどの工程を経て、イラストが完成しました!
肌の立体感やテカりがリアルに表現された、女性キャラクターのイラストに仕上がりました。
「女の子の肌の塗り方講座」をもっと詳しく動画で解説!7日間の無料お試しで視聴しよう!
パルミーの月謝制講座「女の子の肌の塗り方講座」では、肌の塗り方のコツや実演を、より詳しく動画で解説しています。
- パーツ別の塗り方のポイント(胸・肩・お腹・脚・背中)
- 立体的な肌塗りのコツ
- 塗りの手順、色選び、レイヤー構成の解説
- 肌の塗り方の実演
- 応用的な肌の塗り方
胸・肩・お腹など、パーツごとの塗り方のポイントも解説しています。
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