獣人の描き方やデザイン方法をイラスト解説。犬や猫をベースにしたケモノのポイント
アニメやゲームでもお馴染みの「獣人キャラクター」。
獣人らしく表現するポイントを抑えて、リアリティのあるキャラクターに仕上げましょう。
今回は、パルミー月謝制講座「キャラクターデザインの考え方講座 獣人・モンスター編」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
獣人キャラクターのパーツの描き方や、表現のコツを解説しています。
獣人の描き方をイラスト解説
①獣人とはどんな存在か?
獣人って何?
ファンタジー作品でもよく見かける獣人は、人と獣が合わさった姿をしています。
犬や猫をベースにした獣人や、モンスターと混ざっている獣人など、バリエーションも豊富です。
獣人ってどんな存在?
人間:自然の脅威・怪物と共存したり、敵対したりする存在です。
動物:人間に寄りそうこともありますが、人間の常識は通用しません。
モンスター:自然の脅威にもなり、人にとって都合の悪い存在です。
獣人:モンスターや動物、人間と意思疎通できる可能性がある存在です。
人間・動物・モンスターの中間にいて、橋渡しにもなる存在が「獣人」です。
獣人は人間に無い特性を持っているため、世界観を広げる要素にもなります。
②獣人の見た目のバリエーション
獣人キャラクターの見た目は、作品によって様々です。
人間と獣の要素をどのくらいの割合いで混ぜるかによって、見る人の印象も変わってきます。
人間:獣=8:2
獣人を見慣れない人にも、違和感なく受け入れられる姿です。
人間を基準にしてキャラクターを掘り下げられるメリットがあります。
人間:獣=5:5
人間と獣の要素が半分ずつ入っており、人間と獣の良いとこ取りができます。
動物的な仕草をしても違和感がありません。
人間:獣=2:8
仕草や行動が獣寄りで、人間側から歩み寄らなければならない存在です。
骨格からして人間とは異なり、作中で理解しづらい存在として描くことができます。
③獣人の顔の描き方
鼻・耳・目の周りの描き方
動物の骨格がよく分からなくても、絵の「記号」を当てはめることで獣人らしさが出せます。
犬の獣人を描く場合は、鼻を「▼」の形で黒く塗ってみましょう。
猫の鼻先はあまり目立たないので、「Y」のような形で描きます。
耳を描くときは頭の高い位置を意識して、犬なら「▽」、猫なら「△」の形で描いてみましょう。
耳の周り~アゴにかけては、ホホ毛もつけ足すとそれっぽく見えます。
犬の獣人の眉は、豆柴のような印象でマロ眉のように描きます。
猫の場合は眉は無くてもよく、少しツリ目にして描いてみてください。
耳を描くときのコツ
獣人の耳の位置が分からないときは、ヘアバンドのカチューシャを想像してみましょう。
カチューシャの少し後ろの位置から耳を生やせば、違和感なく描くことができます。
上記の耳の位置は、あくまで目安です。
獣人は架空の生物なので、お好みの骨格でデザインしてもOKです。
④獣人のマズル・体毛の描き方
マズルとは何か?
犬の鼻先から口の周辺まで、突き出している部位のことを「マズル」と言います。
獣人にもマズルをつけることで、より獣らしい雰囲気になります。
マズルと体毛の描き方
犬の獣人は、マズルの形を意識して鼻先を少し上向きに伸ばします。
猫の場合は鼻先を伸ばさなくてもよく、気持ち尖らせるくらいでOKです。
人間キャラクターは前髪の線画を描くことが多いですが、獣人の場合は必要ありません。
体毛と髪の毛が一体化されることで、よりモフモフとした印象が出せます。
マズルを描くときのコツ
マズルの形が難しくて描けないときは、マスクの形を想像してみましょう。
- 人間の横顔にマスクを被せたような形を描く
- 輪郭を少し足して口角を下げる
- 更に長いマズルを足したい場合は、下アゴを削る
動物の口角は、人間とは違って下に下がる傾向があります。
また、人間のアゴは下に伸びていますが、獣人の場合は下アゴを削ると丁度良いです。
⑤獣人の表情の描き方
眉を描くと人間らしい印象が出る
最も人間らしい印象を与えるパーツは「眉」です。
眉は感情の起伏によって動きやすく、眉を描くことで意思疎通できる生き物の印象を与えることができます。
眉を描かないと獣っぽい印象が出る
反対に眉を描かないと、人間らしさが減って獣の感じが増します。
意思疎通が難しそうな雰囲気が出るので、近寄りがたい獣人を描くときにオススメです。
眉を描くか描かないか、獣人のデザインによって使い分けてみてください。
表情の出し方
一番左は、人間のような表情をしている獣人です。
ここから獣の感じを足していきましょう。
真ん中の獣人は、動物の狼の表情を取り入れています。
・特徴的な鼻の上のシワ
・表情の出ない目
眉をグッと下げて、目と鼻の間に「へ」の字のシワを足しています。
また、動物の目は、相手に視線を読まれないように白目が見えない構造になっています。
目の表情を抑えることで、獣らしさを出しています。
右の獣人は、更に動物の感情の起伏を取り入れています。
・耳を寝かす
・毛を逆立てる
・グッと歯を噛みしめる
動物がリラックスしているときには基本的に耳は立っていますが、緊張しているときは耳が寝ます。
獣人の元になっている動物の生態にも目を向けてみると、リアリティのある表現になります。
瞳孔で獣らしさを出す
一番左は、視線の向きに合わせて瞳孔の位置も寄せて、人間と同じように目を描いています。
意思疎通ができそうな目は、視線がどこを向いているのかが分かります。
真ん中は、顔はこちらを向いていますが、瞳孔を寄せずに目の中心に描いています。
どこを見ているのか分かりづらい視線で、意思疎通が難しそうな獣人にオススメです。
右は、更に獣の感じを出すために、瞳孔の形を縦長にしています。
縦長の瞳孔にすることで、狐や猫のような印象が簡単に出ます。
⑥獣人の体の描き方
全身の骨格のポイント
一番左は、人間に近い獣人の体を描いています。
骨格は人間のままですが、特徴である尻尾を目立つように描いています。
尻尾のシルエットが体の中に埋まると目立たなくなってしまうので、シルエットを出すようにしてみましょう。
真ん中は、人間と獣の要素が半々ぐらいに混ざっている獣人です。
肩や肘といった関節の箇所に体毛を描き、獣の感じを出しています。
ふくらはぎなど、角になっている箇所も体毛を描くポイントです。
一番右は、更に獣の感じを出すために骨格を変形させています。
膝やかかとの位置が人間よりも高くなり、足首からつま先までが長くなっています。
特徴である手足を大きく描くと、獣らしい感じが出せます。
人間と獣の脚の違い
人間はかかとを地面につけて歩きますが、多くの動物は指先だけで歩きます。
そのため、獣のかかとは人間よりも高い位置にあります。
膝の関節も、獣の方が人間よりも高い位置にきます。
獣のスネは短く、足の甲は長めに描いてみてください。
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獣人らしく表現するポイントを抑えて、リアリティのあるキャラクターに仕上げましょう。
今回は、パルミー月謝制講座「キャラクターデザインの考え方講座 獣人・モンスター編」より、内容を一部抜粋してご紹介します。
獣人キャラクターのパーツの描き方や、表現のコツを解説しています。
獣人の描き方をイラスト解説
①獣人とはどんな存在か?
獣人って何?
ファンタジー作品でもよく見かける獣人は、人と獣が合わさった姿をしています。
犬や猫をベースにした獣人や、モンスターと混ざっている獣人など、バリエーションも豊富です。
獣人ってどんな存在?
人間:自然の脅威・怪物と共存したり、敵対したりする存在です。
動物:人間に寄りそうこともありますが、人間の常識は通用しません。
モンスター:自然の脅威にもなり、人にとって都合の悪い存在です。
獣人:モンスターや動物、人間と意思疎通できる可能性がある存在です。
人間・動物・モンスターの中間にいて、橋渡しにもなる存在が「獣人」です。
獣人は人間に無い特性を持っているため、世界観を広げる要素にもなります。
②獣人の見た目のバリエーション
獣人キャラクターの見た目は、作品によって様々です。
人間と獣の要素をどのくらいの割合いで混ぜるかによって、見る人の印象も変わってきます。
人間:獣=8:2
獣人を見慣れない人にも、違和感なく受け入れられる姿です。
人間を基準にしてキャラクターを掘り下げられるメリットがあります。
人間:獣=5:5
人間と獣の要素が半分ずつ入っており、人間と獣の良いとこ取りができます。
動物的な仕草をしても違和感がありません。
人間:獣=2:8
仕草や行動が獣寄りで、人間側から歩み寄らなければならない存在です。
骨格からして人間とは異なり、作中で理解しづらい存在として描くことができます。
③獣人の顔の描き方
鼻・耳・目の周りの描き方
動物の骨格がよく分からなくても、絵の「記号」を当てはめることで獣人らしさが出せます。
犬の獣人を描く場合は、鼻を「▼」の形で黒く塗ってみましょう。
猫の鼻先はあまり目立たないので、「Y」のような形で描きます。
耳を描くときは頭の高い位置を意識して、犬なら「▽」、猫なら「△」の形で描いてみましょう。
耳の周り~アゴにかけては、ホホ毛もつけ足すとそれっぽく見えます。
犬の獣人の眉は、豆柴のような印象でマロ眉のように描きます。
猫の場合は眉は無くてもよく、少しツリ目にして描いてみてください。
耳を描くときのコツ
獣人の耳の位置が分からないときは、ヘアバンドのカチューシャを想像してみましょう。
カチューシャの少し後ろの位置から耳を生やせば、違和感なく描くことができます。
上記の耳の位置は、あくまで目安です。
獣人は架空の生物なので、お好みの骨格でデザインしてもOKです。
④獣人のマズル・体毛の描き方
マズルとは何か?
犬の鼻先から口の周辺まで、突き出している部位のことを「マズル」と言います。
獣人にもマズルをつけることで、より獣らしい雰囲気になります。
マズルと体毛の描き方
犬の獣人は、マズルの形を意識して鼻先を少し上向きに伸ばします。
猫の場合は鼻先を伸ばさなくてもよく、気持ち尖らせるくらいでOKです。
人間キャラクターは前髪の線画を描くことが多いですが、獣人の場合は必要ありません。
体毛と髪の毛が一体化されることで、よりモフモフとした印象が出せます。
マズルを描くときのコツ
マズルの形が難しくて描けないときは、マスクの形を想像してみましょう。
- 人間の横顔にマスクを被せたような形を描く
- 輪郭を少し足して口角を下げる
- 更に長いマズルを足したい場合は、下アゴを削る
動物の口角は、人間とは違って下に下がる傾向があります。
また、人間のアゴは下に伸びていますが、獣人の場合は下アゴを削ると丁度良いです。
⑤獣人の表情の描き方
眉を描くと人間らしい印象が出る
最も人間らしい印象を与えるパーツは「眉」です。
眉は感情の起伏によって動きやすく、眉を描くことで意思疎通できる生き物の印象を与えることができます。
眉を描かないと獣っぽい印象が出る
反対に眉を描かないと、人間らしさが減って獣の感じが増します。
意思疎通が難しそうな雰囲気が出るので、近寄りがたい獣人を描くときにオススメです。
眉を描くか描かないか、獣人のデザインによって使い分けてみてください。
表情の出し方
一番左は、人間のような表情をしている獣人です。
ここから獣の感じを足していきましょう。
真ん中の獣人は、動物の狼の表情を取り入れています。
・特徴的な鼻の上のシワ
・表情の出ない目
眉をグッと下げて、目と鼻の間に「へ」の字のシワを足しています。
また、動物の目は、相手に視線を読まれないように白目が見えない構造になっています。
目の表情を抑えることで、獣らしさを出しています。
右の獣人は、更に動物の感情の起伏を取り入れています。
・耳を寝かす
・毛を逆立てる
・グッと歯を噛みしめる
動物がリラックスしているときには基本的に耳は立っていますが、緊張しているときは耳が寝ます。
獣人の元になっている動物の生態にも目を向けてみると、リアリティのある表現になります。
瞳孔で獣らしさを出す
一番左は、視線の向きに合わせて瞳孔の位置も寄せて、人間と同じように目を描いています。
意思疎通ができそうな目は、視線がどこを向いているのかが分かります。
真ん中は、顔はこちらを向いていますが、瞳孔を寄せずに目の中心に描いています。
どこを見ているのか分かりづらい視線で、意思疎通が難しそうな獣人にオススメです。
右は、更に獣の感じを出すために、瞳孔の形を縦長にしています。
縦長の瞳孔にすることで、狐や猫のような印象が簡単に出ます。
⑥獣人の体の描き方
全身の骨格のポイント
一番左は、人間に近い獣人の体を描いています。
骨格は人間のままですが、特徴である尻尾を目立つように描いています。
尻尾のシルエットが体の中に埋まると目立たなくなってしまうので、シルエットを出すようにしてみましょう。
真ん中は、人間と獣の要素が半々ぐらいに混ざっている獣人です。
肩や肘といった関節の箇所に体毛を描き、獣の感じを出しています。
ふくらはぎなど、角になっている箇所も体毛を描くポイントです。
一番右は、更に獣の感じを出すために骨格を変形させています。
膝やかかとの位置が人間よりも高くなり、足首からつま先までが長くなっています。
特徴である手足を大きく描くと、獣らしい感じが出せます。
人間と獣の脚の違い
人間はかかとを地面につけて歩きますが、多くの動物は指先だけで歩きます。
そのため、獣のかかとは人間よりも高い位置にあります。
膝の関節も、獣の方が人間よりも高い位置にきます。
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