初心者は必見!目の描き方の原理原則を解説
キャラクターの印象を左右する大事な目について解説する講座です。
この講座は、初心者やデジタルやアナログを問わない目の基本を学びたい方向けに解説しています。目の描き方をマスターして説得力のある魅力的な目を目指しましょう!
目の描き方を理解しよう
初心者が陥りやすい目の描き方
まずはじめに、初心者が陥りやすい目を紹介します。下の図版をご覧下さい。
微妙な差ではありますが、左側のAは初心者の方が陥りやすい絵の描き方です。AとBの違いについてわかり易いのは右目の形です。
Bの右目に比べると、Aは左右対称のアーチを描いています。一方でBは、奥の瞼(まぶた)の角度が急になっています。下瞼も同様で、奥まっている方が上に引っ張られています。
以上のことから、目は角度によって見え方が変化するということがわかると思います。
アナログ・デジタルを問わない目の基本
次に、顔全体の中で目がどのような位置にあり、どのような立体になっているのか解説します。
下の図版では、目の位置から顔を縦と横に割った断面図を右上と左下に用意しています。
眼球は顔から少し盛り上がっています。
人間の眼球は、頭蓋骨の窪みのところに収まっています。目はわずかに突出していますが、目の周りは窪みがあると理解するといいでしょう。
目(眼球)の形を理解しよう
まず下の図版をご覧ください。左上のピンポン玉を眼球だとイメージしてみてください。
これに皮膚に見立てた布を被せ、ギュッと布を引っ張りながら強く縛ります。
そして眼球の瞳部分に切れ込みを入れます。
そうすると皮膚が引っ張られて切れ込みが開きます。これがおおまかな目の構造だと理解して下さい。
目に角度をつけて描く
下のように、様々な角度からの眼球を描いてみました。
このように顔や眼球の角度によって目の形は様々に変化します。
目とまぶたの描き方
上の解説で皮膚の切れ目が目であると説明しましたが、厳密に表現すると実は少し異なります。
目はまぶたの皮膚が内側に回りこんでいるため、目の周りには厚みが出ます。
目の影を細かくつけるときには、目の際(きわ)の厚みの影やハイライトを付けることで立体感が増します。
斜めに角度をつけて目を描くときには、横向きのハート形を意識して目のアタリを取っていくと良いでしょう。
一重と二重の描き方
先ほど目の立体構造でまぶたの皮膚は目の外側から内側に入り込んでいると説明しました。
二重の構造は少し異なり、まぶたの皮膚が目の上で折り重なるような構造となっています。
二重にはくっきりした二重と奥二重が存在します。
奥二重は二重の皮膚の重なりが一方よりも下の方で重なっていると理解すると良いでしょう。
また、まつ毛は目の際より少し離れたところから生えていることがわかると思います。
また、二重瞼は目を閉じると瞼のラインは消えますが、下の図版の赤線で示しているようにアイホール(眼球のまわりの窪み)がはっきりと表れる傾向があります。
顔に目を描く:実践編
斜めの角度の目
ここからは実際に目を描いていきます。目の角度が付きやすいように、右向きで目自体も右方向を向いている人物を描きます。
眼球は下のように配置しました。
続いて清書していきます。
まつ毛は目の際から少し描くと良いでしょう。また、上まつ毛は離さなくて大丈夫です。
瞳の中の瞳孔の大きさは横を向くほど細く見えます。これで通常の斜め向きの顔が完成しました。
煽りの角度の目
次は同じ向きで、煽りの構図の顔を描いていきます。
煽りは顔の立体構造が把握できていないと描くことが難しい構図です。
この顔の前面はなだらかな曲面になっていて、下の写真のように目の端あたりから側面が別角度の面になっています。
それでは描いていきます。
眼球と瞳を下のように配置させました。さらに、眼球に瞼の切れ目を入れます。
この時、眼球の球面の立体を意識すると良いでしょう。上まつ毛はやや上向きに描いています。
それでは清書をしていきます。
奥の目の瞼ですが、眼球の形に沿って皮膚が回り込んでいるということをしっかり意識しましょう。
怠った場合には、目の端側の処理に困ることにつながります。
少し影をつけていきます。
眼球の窪みに沿って影を入れると下のようになります。
目の種類
最後に、目の種類と描き方に簡単に触れておきます。目は角度を変えることによって表情を変化させることができます。
下の写真の左は、少し困ったような、照れたような女性を描いていますが、伏せ目を使うことで表情を変化させることができます。
それでは実際に描き込んでいきます。
眼球にまぶたの切れ目を描いていきますが、左下を向いている眼球をイメージしながら描いていきます。
不鮮明になることを避けるため、目線も左下に落とします。
清書をしていきます。
伏せ目の時は、まつ毛を多めに、そして長めに描くと良いでしょう。また二重の時には、瞼もはっきりと描いてあげると良いでしょう。
完成した下の図版を見ると、左よりも右の方が色っぽい印象になります。
種類別の目の描き方をより詳しく見てみたい方は、こちらの講座をご覧ください。
美麗系・萌系イラストの目や、キャラクターの性格に合わせた目のイラストを紹介しています。
まとめ
以上で「目の描き方講座」は終了です。
動画講座では、実際にイラストを描いていきながら解説を行っていますので、記事よりも更に理解しやすくなっています。ぜひチェックしてみてくださいね!
イラレポ
投稿完了
キャラクターの印象を左右する大事な目について解説する講座です。
この講座は、初心者やデジタルやアナログを問わない目の基本を学びたい方向けに解説しています。目の描き方をマスターして説得力のある魅力的な目を目指しましょう!
目の描き方を理解しよう
初心者が陥りやすい目の描き方
まずはじめに、初心者が陥りやすい目を紹介します。下の図版をご覧下さい。
微妙な差ではありますが、左側のAは初心者の方が陥りやすい絵の描き方です。AとBの違いについてわかり易いのは右目の形です。
Bの右目に比べると、Aは左右対称のアーチを描いています。一方でBは、奥の瞼(まぶた)の角度が急になっています。下瞼も同様で、奥まっている方が上に引っ張られています。
以上のことから、目は角度によって見え方が変化するということがわかると思います。
アナログ・デジタルを問わない目の基本
次に、顔全体の中で目がどのような位置にあり、どのような立体になっているのか解説します。
下の図版では、目の位置から顔を縦と横に割った断面図を右上と左下に用意しています。
眼球は顔から少し盛り上がっています。
人間の眼球は、頭蓋骨の窪みのところに収まっています。目はわずかに突出していますが、目の周りは窪みがあると理解するといいでしょう。
目(眼球)の形を理解しよう
まず下の図版をご覧ください。左上のピンポン玉を眼球だとイメージしてみてください。
これに皮膚に見立てた布を被せ、ギュッと布を引っ張りながら強く縛ります。
そして眼球の瞳部分に切れ込みを入れます。
そうすると皮膚が引っ張られて切れ込みが開きます。これがおおまかな目の構造だと理解して下さい。
目に角度をつけて描く
下のように、様々な角度からの眼球を描いてみました。
このように顔や眼球の角度によって目の形は様々に変化します。
目とまぶたの描き方
上の解説で皮膚の切れ目が目であると説明しましたが、厳密に表現すると実は少し異なります。
目はまぶたの皮膚が内側に回りこんでいるため、目の周りには厚みが出ます。
目の影を細かくつけるときには、目の際(きわ)の厚みの影やハイライトを付けることで立体感が増します。
斜めに角度をつけて目を描くときには、横向きのハート形を意識して目のアタリを取っていくと良いでしょう。
一重と二重の描き方
先ほど目の立体構造でまぶたの皮膚は目の外側から内側に入り込んでいると説明しました。
二重の構造は少し異なり、まぶたの皮膚が目の上で折り重なるような構造となっています。
二重にはくっきりした二重と奥二重が存在します。
奥二重は二重の皮膚の重なりが一方よりも下の方で重なっていると理解すると良いでしょう。
また、まつ毛は目の際より少し離れたところから生えていることがわかると思います。
また、二重瞼は目を閉じると瞼のラインは消えますが、下の図版の赤線で示しているようにアイホール(眼球のまわりの窪み)がはっきりと表れる傾向があります。
顔に目を描く:実践編
斜めの角度の目
ここからは実際に目を描いていきます。目の角度が付きやすいように、右向きで目自体も右方向を向いている人物を描きます。
眼球は下のように配置しました。
続いて清書していきます。
まつ毛は目の際から少し描くと良いでしょう。また、上まつ毛は離さなくて大丈夫です。
瞳の中の瞳孔の大きさは横を向くほど細く見えます。これで通常の斜め向きの顔が完成しました。
煽りの角度の目
次は同じ向きで、煽りの構図の顔を描いていきます。
煽りは顔の立体構造が把握できていないと描くことが難しい構図です。
この顔の前面はなだらかな曲面になっていて、下の写真のように目の端あたりから側面が別角度の面になっています。
それでは描いていきます。
眼球と瞳を下のように配置させました。さらに、眼球に瞼の切れ目を入れます。
この時、眼球の球面の立体を意識すると良いでしょう。上まつ毛はやや上向きに描いています。
それでは清書をしていきます。
奥の目の瞼ですが、眼球の形に沿って皮膚が回り込んでいるということをしっかり意識しましょう。
怠った場合には、目の端側の処理に困ることにつながります。
少し影をつけていきます。
眼球の窪みに沿って影を入れると下のようになります。
目の種類
最後に、目の種類と描き方に簡単に触れておきます。目は角度を変えることによって表情を変化させることができます。
下の写真の左は、少し困ったような、照れたような女性を描いていますが、伏せ目を使うことで表情を変化させることができます。
それでは実際に描き込んでいきます。
眼球にまぶたの切れ目を描いていきますが、左下を向いている眼球をイメージしながら描いていきます。
不鮮明になることを避けるため、目線も左下に落とします。
清書をしていきます。
伏せ目の時は、まつ毛を多めに、そして長めに描くと良いでしょう。また二重の時には、瞼もはっきりと描いてあげると良いでしょう。
完成した下の図版を見ると、左よりも右の方が色っぽい印象になります。
種類別の目の描き方をより詳しく見てみたい方は、こちらの講座をご覧ください。
美麗系・萌系イラストの目や、キャラクターの性格に合わせた目のイラストを紹介しています。
まとめ
以上で「目の描き方講座」は終了です。
動画講座では、実際にイラストを描いていきながら解説を行っていますので、記事よりも更に理解しやすくなっています。ぜひチェックしてみてくださいね!